株式会社 アイソー




2007年10月の日記

トップの自覚がない不祥事

[2007年10月31日(水曜日)|No.1312]

防衛省の前事務次官だった守屋さんのことですが、何ともあきれ返った話で、こうやって語るのも癪にさわるようなひどい話です。
 
何と12年前から、この接待付けとのことで、ゴルフの数も200回を超えると言われています。またそれだけではなく、併せての飲食や、夫人にまでバッグやゴルフセットの供与を受けていたというからあきれてしまいます。
 
この証人喚問を聞いていて、防衛省の職員は皆、腹立たしい思いで膨れ上がっていたのではないでしょうか。防衛省には限らないことでしょうが、業者との接触から、あらぬ疑いを掛けられないよう、役人はこのゴルフの同伴に限らず、飲食を共にすることも禁止されていたからです。
 
ある人が言っていましたが、困るのは同窓会や友人の披露宴に招かれたようなときだそうです。その扱いでお祝いなどの金品等の授受があるような場合のことですが、ここまで多くの関係者が神経を遣っているというのに、本当に何をかいわんやの話です。
 
どうでしょう、聞いていてこの証人喚問から偽証罪を問われることになるのではないでしょうか。これだけの接待等を受けていて相手方の思惑に気がつかないわけがないし、調達に関する契約などについても、一切の便宜を図ったことはないと言い切っています。
 
誰が見返りなしにこんなにも接待を繰り返すものでしょうか。まあ、そんなにも時間が掛かることなく、この守屋前次官の不正は暴かれ、明らかになることと思われますが、検察庁特捜班の狙いは別のところにあることと思います。
 
追求は元防衛庁長官にまで至ることと思われますが、トップの責任の重さをつくづく感じています。このようなトップを持って、果たして気持ちよく人は動くものでしょうか。他人に厳しく、自分に甘い典型的なケ-スです。
 
また重ねて癪にさわるのは、こうした人物が8000万もの巨額な退職金を受け取っていることです。その返納は熟慮して決めるなどとほざいていますが、返すのは至極当たり前の話です。
 
こうした立場にいる全ての方々がそうだとは思いたくないし、それを願っていますが、仮にも1省庁の制服組のトップがこんなお粗末では、これから先の日本は果たしてどうなっていくのでしょうか。嘆かわしいばかりで、日本の将来が案じられるものです。


東京経営研究集会

[2007年10月30日(火曜日)|No.1311]

金曜日と昨日の工事に挟まれていた日曜日、朝、地元の愛鷹運動公園で毎年行っている子どもの遊び王国in沼津という、とても素敵なイベントに顔出ししてから東京に向かいました。このイベントにボランティアとして応援しているPTA当時の仲間に、敬意を表してから行きたかったからです。
 
皆の心がけが良いせいか、当日は抜けるような青空で絶好のお天気でした。仲間はペタンクという遊びというかスポ-ツコ-ナ-を担当してくれていたのですが、まだ開会式の始まる前に後ろ髪を引かれるような思いで抜けていかなければなりませんでした。
 
向かった先は東京経営研究集会です。これは東京中小企業家同友会が行ったもので、今年は場所を大崎にある立正大学に移し開かれていました。いわば大学と同友会のコラボレ-ションです。従って主催もこの両者で、産学公(公とは東京都や品川区、目黒区)のよる、地域連携のシンポジウムとして位置づけられていました。
 
全体会としては同友会の会員による劇が上演されました。舞台を10年後の東京に移し、その時の自分たちの経営や毎日を直視したものです。そもそも、この経営研究集会のテ-マが10年後の東京と経営を考えるというものでしただけに、内容は興味深く、実際にもその通りの素晴らしいものでした。
 
素人とは思えない演技力も手伝い、私たちの仲間である経営者が一生懸命取り組み、訴えたかった主張がよく伝わってきて胸を打つものでした。環境悪化、人材派遣中心の雇用問題、そして介護問題等、様々な想定がそこにはありました。
 
そして自殺者なども倍増され、どんどん希薄となる人間関係の中から、エンディングとして取り上げていたのが”何のために”ということです。人は何のために生きるのかとか、何のために仕事をするのかを強く問われていました。
 
まさに人間尊重の経営です。考えるにどんどんと環境が劣悪となる中、私達中小企業の果たす役割と言ったら、いかに人間的であるべきかということを置いてはありません。それがまた使命のようにも思えてきます。
 
私達の会社も10年後の姿をしっかりと描きたいと思います。夢のようなものも社員と共有しなければいけませんし、それに向かって中長期的にビジョンもしっかりと掲げなければなりません。
 
とにかく10年後にこの会社にいて良かったと、それぞれの口から言ってもらえる会社にならなければと、強くその想いに駆られた研修会でした。分科会に関してはまた機会があれば触れたいと思います。


PCB処理施設視察研修から

[2007年10月25日(木曜日)|No.1310]

過日、商工会議所の視察研修で、愛知にあるPCB廃棄物処理施設とトヨタの工場を見学しました。トヨタは組立の境工場とエンジン工場の上郷工場を見学させて頂いたわけですが、これについてはまた別の機会に触れたいと思います。
 
PCBとはポリ塩化ビフェニ−ルと言って、その絶縁性や不燃性などに優れていることから、かつてトランスやコンデンサなどの電気機器をはじめ、幅広い用途に使用されていましたが、昭和43年にカネミ油症事件が起こってから、その毒性が問題化され、数年後にPCBの製造は禁止されました。
 
この事件は米ぬか油の中にPCB等が混入したことから、食中毒が発生し、その患者数が約1万3000人にも上ったというものです。脂肪に溶けやすいという性質から、慢性的な摂取により体内に徐々に蓄積していき、爪などの色素沈着や変形、まぶたや関節のはれなどの様々な症状を引き起こすものです。
 
従ってこの事件をきっかけに、製造が禁止されたことから、その後処理施設の設置が図られたが思うように進まず、各事業所にその保管を余儀なく求められることになりました。こうして30年以上の時を経てようやく全国に5箇所作られたわけです。現在建設中の北海道を含め、東京、愛知、大阪、北九州の5箇所です。
 
日本環境安全事業株式会社という、政府が100%出資の処理施設会社です。長年の事業所保管により、紛失したり行方不明になったトランスなどに入っていたPCBによる環境汚染を防ごうと、その後できた法律により平成28年までに全ての処理を完了することが義務付けられているとのことです。
 
このプラントの総費用は185億円もの金額が掛かったというだけに、さすがに最新鋭の処理装置が完備されています。また安全性についても、人体に入り込んだらなかなか抜けない厄介な代物だけに、念には念を入れた処理工程での作業となっています。
 
こうしてこのいろいろな処理過程を経て、最終的にはPCBが全て取り除かれた鉄や紙、木などは全てリサイクルされ、またPCBそのものも化学的に脱塩素化分解等により、NaClなど安全で無害な物質に変えて払い出しされます。ですから全く人畜無害の物質となるわけです。
 
こうした処理工程の素晴らしさは感じたものの、PCB入機器の持込処理費用の高さにはびっくりしました。中小企業の補助費は少なくありませんが、同行した東芝機械の方に聞くと、現在工場に保管しているコンデンサ等が約300台、総額で3億円の費用が掛かるとのことです。
 
また現在はこの豊田事業所に持ち込めるのは地元の愛知の企業だけで、平成21年ぐらいから近隣の県にも広がるとのことです。ですからこうした面でも、果たして平成28年の期限までにその処理が全て完了できるか疑問に思いました。
 
とにかく完了してもモノがPCBだけに他の施設への転用は不可とのことで、施設は全て解体廃棄となります。もったいない話です。このように余分な費用がいろいろ掛かることが多いだけに、PCBとは本当に厄介な代物だとつくづく感じたしだいです。
 
明日26日から29日(月)まで、工事で出張予定となっています。カキコミはまたまた休ませて頂きますのでご了承下さい。


内外の野球決戦

[2007年10月24日(水曜日)|No.1309]

大リ-グのワ−ルドシリ−ズとプロ野球の日本シリ-ズについて触れたいと思います。過日も触れました松井選手などの活躍で、ロッキ-ズがナ(ナショナル)リ−グ代表としてワ−ルドシリ−ズ出場を果たしました。
 
このロッキ-ズ、昨年は西地区で最下位だったわけですから、予想外の快進撃と言ってもよいでしょう。ただ大リ-グではヤンキ-スなどが所属するア(アメリカン)リ−グ偏重の傾向がどうしても強く、テレビ放送なども少なくなっているとのことです。
 
いわば日本のパリ−グみたいなものでしょう。と言っても最近ではセリ-グの中継も少なくなっていますから、これも当てはまらないかもしれませんが...
 
一方、対するアリ-グ代表は松坂、岡島両投手の所属するレッドソックスです。日本人の私たちとしては、これ以上ない、願ってもみなかった組合せとなりました。ただ好投の岡島投手は文句ないのですが、松坂投手に関しては優勝で沸き返る中、いろいろと囁かれることも少なくないみたいです。
 
やはりその年俸が高いが故でしょう。それに見合うだけの働きをしているのか、シ-ズン当初とはうって変わっての昨今のピッチングには、期待が大きいだけに不満が残るようです。ここで心機一転、松坂ここにありというところを是非見せて欲しいものです。
 
一方、宿敵・巨人に意外な3連勝で日本シリ-ズ出場を果たした中日ですが、今年は大いにやるのではないでしょうか。監督がペナントレ-スに優勝を逃し、頭を丸めてまでの責任と、その掛ける思いに選手が動かないわけがありません。3連敗後、今になってプレ-オフであるクライマックスシリ-ズそのものをうんぬんとぬかしている、潔くない某オ−ナ−とはえらい違いです。
 
対する日ハム・ヒルマン監督はいただけないですね。シリ-ズの前日になって日本に戻ってくるとのことですが、大リ-グ・ロイヤルズの監督が決まった記者会見で大はしゃぎです。聞くと「監督に決まって、自分の生涯で最良の日」とまで、語ったそうです。
 
これが日本シリ-ズをこれから争う監督の言葉かと、耳を疑ったほどです。日本のプロ野球もなめられたものです。まあ、国民性の違いと言ったらそれで終わりですが、日本の常識では考えられないことです。
 
たとえそう思っているにしても、腹にしまっておくのが武士の情けというものです。でも武士でないから、まあ仕方がないかもしれません。とにかく、こうなったからには中日に勝ってもらうしか仕方がありません。きっと去年の借りはきっちりと返すのではないでしょうか。


自分の欠点

[2007年10月23日(火曜日)|No.1308 ]

本日は朝から東京に出張してきて、先ほど会社に戻りました。帰路、錦糸町駅の緑の窓口での出来事を少し話さなくてはと思っています。またまた反省しなければいけない出来事です。
 
窓口で錦糸町から片浜駅(東海道線の沼津の1つ先の駅)までの乗車券と、新幹線自由席の特急券をお願いしました。途中、新橋駅で下車したいため、その旨告げたら、東京電環内は途中下車不可とのことでしたので、錦糸町から新橋までの切符と、東京電環から上記のものをお願いしたいと告げました。
 
そして料金を請求されたら、6千何がしと言われるので、計算が間違っていませんかと尋ねました。ところが「そんなことはありません。運賃がこれこれ、特急券がこれこれですから」との返事がかえってきます。
 
たしか往路は3890円だったと思い出し、その領収書まで見せたのですが、今度は「それは乗車券のみのものではないですか」と逆に言われてしまいました。こうなったら、こっちも差し出される金額に納得がいかなかったものですから、そんなやりとりが数分続き、とうとう相手側から「では乗車券だけにしますか」と言われる始末です。
 
そして出されていた特急券をふと眺めると、そこに東京・品川から静岡までという区間に気がついたのです。ですから三島ではなく静岡ですから特急券も高く、乗車券も静岡経由ですからいつもの料金とは異なるわけです。ここからです、私が反省しなければならないのは。
 
さんざん、そうしたやりとりがあっただけに、それに気がつくとすかさず「あなたは片浜という駅に行くのに静岡経由なんて馬鹿なことがありやしないよ。片浜は三島から2つ目の駅だから三島に決まっているじゃないか」と。
 
相手方の女の子はやっと自分の間違いに気がつき、どぎまぎしていたからきっと満足な詫びもできなかったのでしょう。それを追い討ちをかけるように「しっかり駅の地理を勉強しておきなさい」とまで言って、切符を受け取ったのでありました。
 
これではまだ若い女性でしたが、素直に自分の非を認め反省できるでしょうか。相手に投げ掛けていた私の形相はきっと凄いものであったに違いありません。これでは反省したくてもできない、逆効果だったものと思われます。
 
友人からよく言われることですが、秋山さんの欠点は相手にミスがあったとき、その逃げ場を全て塞いでしまうような厳しいところだと指摘されます。まさにその通りです。
 
まだまだ修行が足りません。もっともっと人間として余裕を持たなければなりません。帰りの電車の中では、自分が投げ掛けた言葉から、相手が受けた以上に虚しさが大きく広がるものでした。反省すること多き毎日です。


思い切ってぶつけること

[2007年10月22日(月曜日)|No.1307]

お陰さまで、先週末の切替工事も無事終了致しました。一部は屋外にある特高変電所のキュ−ビクルを何面か改造する仕事でしたので、お天気が心配でやきもきさせられたものです。
 
これに関わっていたグル-プは今にも泣き出しそうな空模様だった関係で、昼食も採らずに何とか仕事を早く終わらせようと努めてくれていたものです。こうした自発的に動いていてくれていることが、何よりも有難く感謝しています。
 
ただ、昼食をずらしたおかげで、後から食べに行った近所の食堂はほとんど閉まっていて、探すのに苦労したそうです。可哀想なことをしてしまいました。
 
さて先週のちょっとしたことをお話し致します。あるとき、エンドユ−ザ−のお客様が会社に見えられました。注文先の方を伴って訪れたわけですが、正式な立会いということではなく、完成後直ちに出荷先のメキシコに送る関係で、下見をしたいと言って訪れたわけです。
 
予めこのお客様が来られることは社員それぞれにそれなりに伝わっていたことと思います。こうして打合せ終了後、1Fの工場内にある現場にお客様をご案内しました。
 
ところが工場に入っていっても、「こんにちわ」とか「いらっしゃいませ」などの挨拶を誰一人として発しません。ずいぶん感じの悪い会社だなと、私でなくてもきっとお客様が感じたのに違いないと思いながら、この会社の雰囲気は直ちに直さなければならないと強く感じたものです。
 
たまたまその日は、現場の責任者である課長や実習生達は工事で出張して留守でしたが、お客様が帰られた後、私はそのことがすごく気になっていましたので、直ちに工場に降りて行き、皆に手を休めて私の話を聞いて下さいと頼みました。
 
「皆さん、お客さんが来られたら、それなりに気持ちのよい挨拶をして下さい。もし皆さんが逆の立場だったらどう思いますか。ずいぶんと感じが悪い会社だなと感ずるのではありませんか」と。
 
黙って聞いていた後、一人がぽつりと「社長がお客さんと降りて来る前に、お客さんは既に工場に寄っていったのです。そのときに挨拶はさせてもらいました」こう述べてくれたのです。
 
そうです、私の早とちりだったのです。でも変に気にしたまま、引きずっていなくてよかったと思っています。思い切ってぶつけてみることも必要です。誤解も解けたし、会社のめざす方向についても、こちらの強い気持ちがそれなりに伝わったのではないかと思います。でもちょっぴりばつが悪かったことには違いありません。


中同協役員研修会から

[2007年10月18日(木曜日)|No.1306]

先週の11,12日、京都で中小企業家同友会全国協議会(中同協)の役員研修会が開かれ、参加してまいりました。我が静岡県からは私一人の参加でしたが、やはり無理してでも参加するだけの学びが深いものがありました。
 
初日の開始が14時、同友会を代表するル-ツ的な存在のお三人の講義が各90分、それを受けての各60分のバズセッション(討議)にグル-プ発表、補足を加えて、2日目の終了が17時という、かなりタフな研修会でしたが、100名ぐらいの参加者は極めて真剣そのものでした。
 
内容に関しては改めてその詳細に触れたいと思っていますが、ここではそれぞれから印象に大きく残った言葉などを紹介したいと思います。
 
まず第1講では前々会長の田山謙堂氏からのお話です。同友会運動の歴史と理念について主に語っていただきましたが、自主・民主・連帯の精神に相応しい、同友会はあくあるべきというものではないと延べられていました。
 
またこれでいいのだと終わったらそれで終わりだと、目標は無限に持ち続けなければいけないと諭されました。氏の自社の経営についても触れられた中で、感じたのは社員の苦言・提言に素直に耳を貸し、経営計画に落とし込んでいった、たえず謙虚な経営姿勢です。
 
それから翌日の第2講はこの7月全国総会で退任された、赤石義博前会長のお話です。同友会の労使関係の見解に表わされている、人間尊重の経営について強く話されていました。それは決して甘やかしではなく、全ての人間が持っている可能性を引き出すという意味で、経営者が社員に人生の課題に気づかせ、それを膨らませてやる、大きな責任を有していると指摘していました。
 
また引き続きの第3講は鋤柄会長の登場です。いつも解りやすい話でお馴染みですが、会長自身の自社の歩みから紐解き、経営者における、10もの大きな教訓を話されていました。その中で一番インパクトが強かったのは、同友会は宝の山である、それを生かすも殺すも私達自身にあるという言葉です。
 
何よりも学んだら実践あるのみと指摘し、その実践するリ−ダ−の後ろ姿が会社や組織を発展させていくものと話されていました。
 
全体的に共通しているのは、優れた経営者には絶えず謙虚な経営姿勢を併せ持っているという点です。それは同じグル-プであった、今度の新幹事長に就任された、千葉同友会代表理事の広浜さんからも感じた部分です。
 
こうした場に飛び込んでいって、また改めて同友会の奥の深さや人間の尊厳性を重視した精神の素晴らしさを強く知りました。やはりたった一人でも全国に飛び出して行くべきです。
 
明日19日から2日間、変電所の切替工事で小田原に出張します。カキコミは休ませていただきますのでご了承下さい。


銀婚式を迎える

[2007年10月17日(水曜日)|No.1305]

昨日は25回目の結婚記念日でした。だからと言って、特別どうのこうのはなく、ささやかなお祝いで済ませたわけですが、いわゆる俗に言う銀婚式を迎えたということなのでしょうか。
 
振り返ってみると長いような、またあっという間の25年でもあったように感じます。家内にはこの間いろいろと苦労を掛けることが多く、「いつになったら私達、良くなるの」という、その問い掛けに、まともに生きているのだから、そのうちきっと良いことがあるよと言い続けて、今日を迎えてしまいました。
 
でも言い訳するわけではありませんが、お金はなくても、家族みんなが心身健康であることが何よりだと思っています。改めて今、幸せとは何だろうかと考える日が多くなっているようにも思えます。
 
私達の場合は、ここまで継続できたのも家内の忍耐があったからこそと、その意を強めているところですが、それにしても周囲の間近なところでも夫婦の存続危機の話題が多いように思えます。
 
いわゆる離婚という問題です。生活文化が本来の日本式から離れ、欧米式に近づいていることから、その考え方まで似かよってくるものなのでしょうか。周囲を見渡すと、昨今この離婚という形で破局を迎えている夫婦が特に増えているようにも感じます。
 
夫婦は他人の始まりとも呼ばれているとおり、元々は育ちも思想も異なるカップルが一緒に共同生活を始めるわけですから、当然その当初から、この危機がないわけではありません。それを何かしらの形でカバ−していかなければなりません。
 
それが昨日も触れた、お互いの思いやりとかいたわりではないでしょうか。それと”子はかすがい”とも呼ばれているとおり、夫婦にとって子ども達の存在の占める割合が少なくありません。
 
究極を迎えるそこには、様々な計り知れない事情が渦巻いていることと思われますが、もう少し子どもの立場になった視点で、見直さなければいけない必要を強く感じます。若年犯罪や幼児等への虐待、またまた家族内での殺傷等、日本の以前にはなかった問題が発生しているのも、決してこれとは無関係でないように思うものです。
 
銀婚式からとんだ方向に話題が逸れてしまいました。私など家事や炊事等、自分では一切何もできない人間です。ですからこの際、もっともっとその伴侶を尊重し、愛想を尽かされて捨てられないよう、心がけていかなければと自分に強く言い聞かせているものです。


真のチャンピオンとは

[2007年10月16日(火曜日)|No.1304]

ボクシング亀田親子に処分が下されました。結論から言えばこれでよかったと思います。強いからと言って何をしてでもよいというものではありません。弱肉強食の動物の世界ならまだしも、ル-ルに基づいた人間の世界ではもっての他だと思います。
 
以前から常々感じていたのですが、この人たちは果たしてスポ-ツマンと言えるのだろうかと。年長者に対しても聞くに堪えない言葉遣い、全ての言動に見られる自分中心主義、またそれをチヤホヤおだてながら取り扱うマスコミの世界、どれも訝しく感じていたものです。
 
確かに能力は人一倍高いものがあると思われます。それでなければ、負けたら切腹してやるなどとは言えないでしょう。でもその言葉どおりに自分で自分の腹を切ってしまいました。
 
それも武士道の正々堂々とする潔い形ではなく、ボクシングではタブ−とされている、レスリングまがいの押し倒しや抱え投げなどの他、ヘッドロックやレフリーの見えない所では目つぶしまでを駆使していては、一切の言い逃れはできないことでしょう。
 
明らかにその途中から勝敗が見えていたことによる苦肉の策だったかもしれませんが、世界を目指す力があるだけに、甚だその根性がさもしく、あまりにも見苦しいものだったと言わざるを得ません。
 
しかし対するチャンピオンの姿勢は立派だったと思います。処分が決まった途端、元々処分を求めたものではない。もうこの問題はこれで終わりにして下さいとのコメントをすぐに残しています。また勝利後のインタビュ-でも、かつていじめられっ子だった内藤選手が、いじめられっ子がいじめっ子に勝ったと面白く表現しています。
 
やはり人間としての質が根本的に違っているのでしょう。片方は30過ぎてからの異例のチャンピオンとなった苦労人、ご苦労なしの我儘いっぱいのやんちゃ坊主とは異なるものです。ある人も書かれていましたが、真のチャンピオンとして強き者に備わっているのは、敗者への思いやりといたわりです
 
亀田大毅選手には捲土重来を期してもらいたいものです。18歳、まだまだ若く、才能があるだけに磨けば光ります。この謹慎期間を人間として大きく成長していくために、是非活かせていって欲しいと願います。


母を労わる気持ち

[2007年10月15日(月曜日)|No.1303]

いろいろな用事が重なり、先週は満足に会社に出ることも適わず、このカキコミもほとんど手を付けれませんでした。今朝など少し肌寒くなってきましたが、久しぶりに余裕を持って今日は会社に出ることができ、やはりほっとさせられるものです。
 
先週の木曜日の11日は家内の誕生日でしたが、それにつけてのちょっぴり嬉しいお話です。家内はこのところ少し留守をしていたのですが、彼女の留守中、長女から私に相談がありました。
 
家事はもちろんのこと、会社の経理から、認知症の進んでいる私の母親の世話まで、一切を面倒見てもらっている家内に対しての提案です。
 
「お母さん、いろいろと大変だから少しでも楽にさせてあげたいと思うの。妹、弟とも相談して3人で考えたのだが、食器洗浄機を買ってあげたらどうか」と。
 
まさか子ども達3人で、そんな相談をしているとは露知らずの私でしたが、その気持ちが何よりも嬉しく、間髪を入れることなく諸手を挙げて賛成してやりました。
 
そして3人で分担して少しずつお金を出し合い、足りない分を私が出すことにしてあげたのです。こうして早速、その食器洗浄機を見に行くことにいたしました。やはりその処理能力で多少、価格が異なるものの、大体当て込んでいた金額どおりでした。
 
こうなれば誕生日に間に合うように直ちに購入したいと思ったのですが、ただ収納スペ-スの関係で、一回家に戻って確認しなければならず、翌日処理することにしたのです。
 
一つ、ここで面白いことがあったのです。収納スペ-スも問題ないことから、翌日、購入しようと夜出掛けた長女から電話がありました。同じ商品なのに前日と価格が変っているというのです。しかも1万円ぐらい高くなっていると言うのです。
 
理由はよく分かりませんでしたが、昨夜出掛けてこういう訳だったと交渉してみなさいと指示したところ、幸いにも前日の価格どおりにしてくれたとのことです。こうして11日の当日に合わせ、無事取り付け工事も完了して、その主を迎えたのでありました。
 
まだ社会人1年生の長女と、学生である妹達3人の、何かと忙しい母親を労わる気持ちが強く伝わってきて、とても嬉しく温かな気持ちになれたものです。手前味噌ではありますが、特別優秀でも何でもない3人の子ども達ですが、私達の彼らに対しての子育てがそれなりに誤りではなかったように感じています。
 
というか、私達ではなく、母親の子育てと呼ばなければいけないのでしょうか。とにかく、思いやりと感謝に人は動かされるものです。
 


ちょっと良い話part23

[2007年10月09日(火曜日)|No.1302]

既に引退を決めている広島・佐々岡投手の最後の登板での出来事です。横浜・村田選手がその佐々岡投手から、涙の本塁打を放ったというお話です。
 
10−1と広島リ−ド、横浜の敗戦濃厚な9回2死の場面で、佐々岡投手が引退記念の最後の登板にマウンドに上がりました。対するは現在ホ-ムラン争いでウッズ、高橋由選手と並ぶ、35本の本塁打を放っている、横浜・村田選手です。
 
地元・広島球場は佐々岡コ−ル一色に染まっています。こんな中で、1−3からの5球目を何と左中間スタンドに運んでしまったのです。皮肉にもこれが本塁打王の単独キングになる36号の、引退記念試合では珍しい本塁打となってしまいました。
 
静まり返るこの球場のダイヤモンドを廻る村田選手は泣きながら走ったとのことです。「打つのはつらかった。打ってつらいのは生涯初めてです」と、両手に残った感触が逆に辛かったようです。
 
でも打席に向かう前に、大矢監督から普通に打てと言われていたことから、村田選手は四球では面白くないからホ-ムランか三振でいいと思っていたそうです。
 
それが皮肉にもそのまま本塁打となってしまったのです。この村田選手、先日のヤクルト戦でも同じ引退試合の鈴木健選手の3塁ファ−ルフライを、わざと落とすほどの心優しいところを持つ青年です。
 
ですから、この本塁打にしても、その後ベンチ裏でも涙が止まらないほど、心の中はせつなかったそうです。試合後、佐々岡投手から「真剣勝負。打たれて吹っ切れたよ」と、笑顔で肩をたたかれたとのことです。
 
そして、赤一色に染まった三塁側のファンからも、「村田、ありがとう。ナイスバッティングだったぞ」の声がかかると、村田の瞳からまた新たな涙があふれ出たそうです。
 
どうですか、ちょっぴりよい話ではないでしょうか。スポ-ツの世界ならではの話です。後輩が先輩に対し敬意を払い、先輩も成長した後輩に、過去の自分を見つけながら潔く去っていくというお話です。日頃は厳しい勝負の世界の中でも、ちょっぴり人間的な部分を見つけると、このように少しほっとするものです。
 
10日は法人会研修、また11〜12日は京都で中同協役員研修会の開催等、明日から3日間ほど会社を留守にします。申し訳ありませんが、その間カキコミを休ませていただきますので、よろしくお願いいたします。


人間いかに生きるべきか

[2007年10月04日(木曜日)|No.1301]

素敵な話をいっぱい掲載してくれている、雑誌「致知」の出版社に18歳の少年が訪ねてきたそうです。彼は奈良県出身で京都大学に合格したばかりで、入学前の休みを利用してやってきました。
 
初めての上京にもかかわらず、ディズニ−ランドやお台場などの観光地には目もくれず、この出版社を目指してきました。あの素晴らしい「致知」はどういうところで作られているのか、是非その会社を見てみたいとというのが理由です。
 
そもそもその出会いは、編集長が不登校になった高校生の学び舎で、彼らを対象に話をしたのがきっかけです。高校生、しかも不登校の生徒が人間学の話に耳を傾けるだろうか、編集長は不安を抱えながらその依頼を引き受けました。
 
ところが話してみてびっくり、200人を超す生徒が砂が水を吸い込むように、言葉を受け止めたのです。これほどすぐれた聴衆は屈指に入ると、編集長は思わず唸ったそうです。
 
終演後、あんなに素晴らしい感性をなぜ子ども達は持ち合わせているのか、塾長に尋ねました。答えは「私の塾では、人間いかに生きるべきかに重点を置いた授業をしているからです」とのことです。
 
玉、琢(みが)かざれば器を成さず
人、学ばざれば道を知らず

 
礼記の言葉です。この言葉にあるとおり、人は学ぶことでどこまでも魂を高めていくことができると言われています。いまどきの風潮に惑わされず、この人間学の学びがいかに大事か、早々に気づいた少年は素晴らしいと思います。
 
マスコミが十羽一からげのように、今どきの若者はと苦言を呈していますが、まだまだ日本も捨てたものではありません。私事ながら昨晩、自宅で知人とのささやかな酒宴を開いたのですが、長女のボ−イフレンドがそれを知ってわざわざ同席してくれました。
 
普通なら、そんなおじさん達の席は、今流に言うところの「うざい」ものに違いないのでしょうが、自分から進んで耳を傾けてくれました。嬉しいものです。少しでもこうした若者達が増えてくれたら、世の中、ギスギスしないで、もっともっと明るく楽しくなっていくのではないでしょうか。
 
明日5日は早朝より出張のため、カキコミを休ませていただきます。


ちょっと良い話part22

[2007年10月03日(水曜日)|No.1300]

小さな背中を見て押されたという話です。大リ-グ・ロッキ−ズがワイルドカ−ド決定戦でパドレスを破り、プレ-オフ進出を決めました。
 
ご存知、松井稼頭央選手率いる球団ですが、この決定戦でも松井選手が延長13回、逆転サヨナラの口火を切る二塁打を放ち、存在感を大きくアピ-ルしています。
 
この松井選手、昨シ-ズンまでいまいち成績がパッとしませんでした。本来の地力は並外れたものがあるわけですが、大リ-グではその潜在能力を十分発揮できていなかったのです。
 
それが今シ-ズン、メッツからロッキ-ズに移籍し、今までの鬱憤を晴らすかのように、本来の活躍が見られるようになりました。その理由が愛する娘さんにあるというお話です。
 
自身のホ-ムペ-ジにもこう書かれています。
 
この前、久しぶりに娘に会った。
約3年半前、親の都合で無理やりアメリカに連れてこられ、親の方針で日本人学校ではなく現地校に無理やり入れられ、トイレに行きたいということも、喉が渇いたということも、英語で何も言えず、そしてしばらくすると登校拒否になり、毎日嘔吐と下痢を繰り返し、それでも無理やり毎日登校させていた。
 
小さい体で一生懸命頑張っていた。今では立派なアメリカ人!? になり現地の子と何も変らない英語力にまでなった。よく親は子供は環境になれるのが早いから大丈夫とかいうけど、そんなことはあらへんと思う。
 
子供には子供の世界があり、きっとこの3年半の間いろんなことがあったと思う。そんな子供の努力が無駄にならぬよう、父ちゃんこれからも頑張りまっせーーー!!

 
そうなんです。子どもがこうした大変な中、一生懸命頑張っている姿に自分も感ずるところが大きかったと伝えられています。自分もやらなければという想いを強くしたのでしょう。
 
よく親の背中を見ながら子は育つと言われていますが、逆のケ-スもあるのですね。一生懸命打ち込んでいる姿に、人は惹かれるものです。松井選手のプレ-オフでの活躍を願っています。
 
それにしても今年のプレ−オフ、松坂、松井秀、井口、そして松井稼頭央選手と4人も出場することになりました。益々目が離せなくなり、興味津々です。


衣替え

[2007年10月02日(火曜日)|No.1299]

衣替えでもあるこの時期に見合うかのように、昨日の10月1日より、いろいろと世の中が様変わりしました。まず安倍首相退陣の後、空白になっていた国会が再会し、福田新首相の所信表明演説が行われました。
 
その評価は様々ですが、テロ特措法や北朝鮮問題、それから年金、消費税等と、内外に山積する政治課題に向かい、まずは新しい国家の舵取りをする船長の船出です。じっくりとそのお手並みを拝見しようではありませんか。
 
それからいよいよ郵政民営化がスタ−トしました。独立行政法人の日本郵政公社が、郵便事業会社、郵便局会社、ゆうちょ銀行、かんぽ生命保険という4つの会社に分かれて営業するというものです。
 
でもその内容をよ-く読んでみると、完全民営化というものではなく、それが形作られる2017年に向かっての第1歩とのことです。このスタ-トを切った昨日は全国で68もの簡易郵便局が一斉に閉鎖されたと聞きます。
 
私は不勉強でこの郵政民営化の目的がよく解っていないのですが、人里離れたような所に位置する方々は郵便局がなくなり不便をきたすことがないでしょうか。ちょっぴり心配です。
 
また保険の集金に来た人に、ついでに郵便もお願いしますと頼んでいたことも、これからはできないと言われています。それから今までは日中は家が留守だから、保険等の集金は家に戻るお昼休みの時間にして下さいなどの、こちらのわがままを素直に聞き入れてもらっていました。
 
こうしたアットホ-ムなサ-ビスもだんだん少なくなっていくのでしょうか。とにかく民間になるのなら、親方日の丸的な、困った時には政府が何とかしてくれる甘えも許されないでしょう。民間ならではの一層の創意工夫に心がけ、まずお客様ありきに努めてもらいたいものです。


詰めの甘さ

[2007年10月01日(月曜日)|No.1298 ]

昨日の日曜日は支部対抗のソフトボ−ル大会を予定していたのですが、生憎の雨のため中止となってしまいました。ここで一つ大きなミステ−クをしてしまったのです。
 
ソフトボ−ル大会後の懇親会設営についてのことです。今回の会場はそれなりのお店に頼んでいたのですが、雨の時の対応をしっかりと考えていなかったのです。
 
元々、この懇親会はまずソフトボ−ル大会ありきのもので、事後バ−ベキュ−等の設営はあったものの、今まではこうしたお店で開くこともあまりなく、雨が降ってソフトができなければ全てお流れになっていました。
 
それが今回は私の指示がいまいち徹底していなかった関係で、懇親会の会場を予約していただいた会員に、そうしたときの対応を細かく伝えていなかったのです。
 
そして前日に雨が降っていたことから、ようやくこのことが気になり確かめたところ、3日前までにキャンセルがなければ費用が全額発生するということを知らされました。
 
これを知ったら、さあ大変です。あとはもう当日の晴れを祈るしかありません。しかしながら残念なことにその願いも虚しく、朝からは無情の雨が恨めしく落ちていたのです。
 
通常なら、大会が雨で中止なら全て取り止めになるところです。ですが、こうなったら仕方がないのでその事情を全て関係者に伝え、助けてもらうことにしたのです。こうしてソフトボ−ル大会は中止になったものの、懇親会のみ時間をずらしてやることになったわけです。
 
この懇親会への参加を頼まれた方は本当にいい迷惑だったと思います。でも嬉しいではありませんか。幹事である私達支部以外からも、ソフト参加の4支部である静岡、清水、富士、富士宮のそれぞれから、大勢の皆さんが駆けつけてくれました。
 
まさに同友会ならではの、優しい心配りです。そこに不手際があっても何とか助けてやろうという気持ちです。何と60人の予約数のうち、40数名もの方々が参加してくれたのです。そして誰一人たりとも恨みがましい言葉も吐くことなく、楽しく懇親会が進められていきました。
 
こちらのミスをそれぞれが温かい気持ちでカバ−してくれ、本当に心から嬉しくなったものです。それにしても皆さんのご好意のお陰で被害は最小限に抑えることができましたが、ひとたび間違えばえらいことになるところでした。
 
こうしたイベント等の開催においては、くれぐれも細部の詰めまで怠ってはいけません。身を以ってよい勉強をさせて頂きました。皆さんに心より感謝!しています。