株式会社 アイソー




2009年07月の日記

まごの店

[2009年07月30日(木曜日)|No.1670]

先日テレビでその繁盛ぶりを眺めたのですが、まごの店という、高校生がやっているお店の話です。三重県立相可高校の食物調理科の生徒が、研修の一環として学校の休みの日に開いている「まごの店」というレストランですが、たかが素人とはとても言えない凄いものです。
 
まず研修事業と言っても、相手のお客様は地元の一般の方々です。片手間や中途半端な営業は決して許されるものではありません。ですから朝早くから当日、自分たちの手で仕込んだものを、心を込めて調理してお客様に出しているのです。
 
従って数にも限りがあり、仕込んだ数が売切れ次第閉店となるのです。このお店は当初、平成14年に開店したとのことですが、生徒たちのきびきびとした元気な姿や美味しいうどんなどが評判を呼び、たちまちのうちにその人気が広がっていきました。
 
しかし屋台のような作りのため調理場も狭く、いまいち腕も振るえず、また客席が外にあったため、お客様にとっては快適ではありませんでした。
 
こうした中、その翌年になって、高度な先端技術などを進める専門高校を支援する、「目指せスペシャリスト」事業の指定校に選ばれたことにより、この学校の食物調理科を応援しようという機運が高まり、新しいお店の建設に取り組むことになったそうです。
 
まさにこの高校生たちを地域ぐるみで応援して、地域の食材を最大限に利用した創作料理を目指して、地域活性化の目玉の一つとして出発したのです。
 
何とも素晴らしい取り組みではないでしょうか。ですからこのお店はもちろん営利目的ではありません。原価に近い、ほとんど採算が取れるか取れないかぐらいのギリギリで、その運営が為されているのです。
 
しかし、だからと言って決して甘えを許さない光景が、テレビでも映し出されていました。始業前にはプロのお店と全く同じように、「いらっしゃいませ」とか「ありがとうございました」などの言葉を、全員で唱和して一日のスタ−トに当たっていました。
 
こうした甘えを許さない「ホンモノ志向」は、この直接の指導に当たっている村林新吾先生の全て教えによるものです。味の追求なども、本当に厳しいものがあるようです。
 
この生徒たちとの葛藤を描いた本も出されており、ブログでも紹介されていて興味深いものです。また、こうした素晴らしい取り組みや営業姿勢が、高校生のこの時代だけで決して終わるわけではありません。
 
やはり卒業後、プロのその道を目指している人も少なくないと言われています。まさにその貴重な体験が将来にわたって生かされているのです。若くしてこのように、ホンモノを目指すことって、本当に美しく素晴らしいことで、何とも爽やかで清々しさを感ずることができました。
 
明日31日は一日出張で会社を留守にしますので、カキコミは休ませていただきます。


端っこ

[2009年07月29日(水曜日)|No.1669]

先日ネットの記事の中に”はじっこ(はしっこ)が好き”という傾向が、現代人に比較的見られると載っていました。よく食べ物の端っこがいいという人がありますが、この食べ物に限らず、席などについても端がいいということです。
 
そういえば、私の長女は小さなときから、パンなどの端っこが大好きでした。私はさして気にも留めていなかったのですが、案外この端っこの方が味も凝縮していてよいのかもしれません。
 
またハムやベ−コン、焼豚なども、見かけは悪いがそんなに味が悪くないかもしれません。ですからカットされていないケ−キでも、好んで端を取るのは不思議ではないとも言えるものです。
 
この傾向、どちらかと言うと、男性より女性に多く、また比較的年配の方に多く見られるとのことですが、後者はともかく、女性がどちらかと言うと端を好む理由はなかなか理解できないものです。
 
また乗り物や飲食店などの席についても、真ん中より端っこを選ぶという人が多くなっているみたいです。その人の性格などにもよりけりでしょうが、端の方が静かで落ち着くのかもしれません。
 
しかし私などはどちらかと言うと、端より真ん中の方を好みます。何となく隅っこにいると、皆との会話もはずまないような気もするし、どんな会であっても参加意識が高まるように思えるからです。
 
でも人それぞれでしょうし、ケ−スバイケ−スで変わってもきます。端っこにいても人の話をよく聞き、冷静に判断して存在感のある方もいます。また一方では、真ん中にいてもただ、うるさいだけの人もいないわけではありません。
 
このような見方をしてみると、善し悪しは別にして、比較的自己主張の強いうるさ型の人間は真ん中に位置し、静かで冷静、かつ客観的判断を下せる人間が端っこにいるのかもしれません。
 
もちろん、どちらがいい悪いというものではありません。大事なのは自分にないものを採り入れようとすることではないでしょうか。私のような人間にとっては、ただ主張するだけでなく、他人の話を最後までしっかり聞くように努めることです。
 
一方、端っこにいつも位置する人であっても、たまにその主張を強く訴えることがあると、インパクトが増すものです。端っこの話題で、知らない間に横道に逸れてしまいました。
 
とにかく一度自分自身を観察してみることです。よく判るのがサ−ビスエリアなどの空いているトイレです。自分がどの位置で用を足しているのか、見てみると面白いかもしれません。やはり私はいつも真ん中で済ませていました。 


富士登山

[2009年07月28日(火曜日)|No.1668]

先週の金曜日の夜から、実は富士山に登る予定を立てていました。ところがこのところの毎日、はっきりしないお天気が続くお陰で、とうとう断念せざるを得なくなってしまいました。
 
この富士登山は自分にとっても初めての体験です。ですから単独ではもちろんできませんが、山に詳しい友人が連れて行ってくれるというので、弊社の中国実習生を加えた二人でお願いしたわけです。
 
予定を立てていたのはマイカ−規制が始まる前の24〜25日です。24日の夜7時ごろこちらを出発し、太郎坊のある御殿場口まで車2台で出かけます。
 
そしてこの駐車場に1台を置いていき、残りの1台で富士宮口5合目に向かうわけです。ご存知のとおり、この富士宮口は先日、落石で車が潰され、亡くなられた方が出たばかりです。
 
でも4つある登山道の中で、この富士宮口が一番高度も高く、特に初心者にとっては登り易いと言われているからです。ですからここに8時半ぐらいに着き、1時間ぐらいゆっくり体を慣らしから出発するつもりでした。
 
そしてご来光は仰ぐことができなくても、ゆっくりと頂上に向かい、帰りは砂走りで御殿場口に抜ける予定でした。しかしながら、やはり夏山登山といっても相手は日本一の高さを誇る富士山です。
 
つい先日にも登った2人が行方不明となり、23日になって一人が9合目で死亡しているのが見つかるということがあったばかりです。また毎年必ず富士登山をしているというエキスパ−トでも、今年の7月に登った際は、8合目で雨と寒さのため引き返したという話も聞きました。
 
それから最近では、北海道の大雪山系でツア−客10人が亡くなるという、痛ましい遭難事故が起こったばかりのことでもあります。
 
やはり無理は禁物です。特に山の天気は崩れやすく変わりやすいだけに、下界が晴れていても何が起こるか判りません。ましてや、下がこうした雨が多い不順な天候では尚更のことです。
 
残念ですが、このようなことで後日に繰り延べすることとしました。高山病予防に携帯用の酸素ボンベや夜間用ヘッドライト、また速乾性の下着など、友人に教えられるままに買い込み、準備は万端だったのですが、致し方ありません。
 
例年、梅雨明けの7月中が富士山の一番天気の安定している季節とも聞いています。ですが今年は梅雨明けがどうも遅れているようです。このため7月中の登山はこれで無理となってしまいましたが、できればこの遅れた分だけ、8月に良い天気が続いてくれることを願っているものです。


秋に繋がるこの夏の活躍

[2009年07月27日(月曜日)|No.1667]

嬉しいニュ−スが1つ飛び込んできました。アメリカツア−・エビアンマスタ−ズで宮里藍ちゃんが見事初優勝を飾りました。ツア−4年目で悲願達成したわけで、一時不調に悩んでいた時期もあったようですが、辛抱して努力を積み重ねた結果です。本当に心からおめでとうと、祝福してあげたいものです。
 
さて、2日前の土曜日、母校・沼津東高は惜しくも第1シ−ド・静岡学園に3−5で敗れ去りました。ベスト8を決めるこの試合、朝から雨がなかなか降りやまず、私たちが草薙球場に着いたのが9時半前でしたが、グランドの内野部分は一面の水浸しでした。
 
ですが、既に西の浜松球場は晴れ間が出てきて、試合開始に臨んでいるという情報や、前日やればできたような天気のところ、早々に朝中止を決定してしまった苦い思いが影響していたのでしょう。
 
こうして何とか雨が上がったのが11時過ぎ、それから水を吸い取りグランド作りをして、ようやく12時半に試合が開始されました。1回表、四球と送りバントの野選、そしてワイルドピッチ、タイムリ−と、こちらの立ち上がりのまずさを突かれ、簡単に2点を先行されてしまいました。
 
ちょっとこのまま相手のペ−スで試合が進んでしまうのかなと懸念していた矢先、続く2回のこちらの攻撃は見事でした。先頭の4番鈴木健吾の2塁打をバントで送った1死3塁、6番山本が右中間を破る3塁打でまず1点、続くこの日初めてスタメンで入った大胡田が難なく外野への犠牲フライを上げてくれて、あっという間に同点に追いついたのです。
 
このように、点を取られた後すぐに反撃ができるのは、観ていても気持ちが良いし期待の持てるものです。球場で観ていた静岡の地元ファンも、沼東なかなかやるなと思ったのではないでしょうか。
 
この後、3回裏にも2点を上げられましたが、何とかその後抑えて試合が進み、2点リ−ドされた8回、ようやくこちらにチャンスが回ってきました。1死から8番岡が左中間を破る2塁打で出て、9番の代打鈴木秀平の果敢に打って出た当たりは悪くなく、これが二塁手のエラ−を誘って1、3塁とチャンスが広がりました。
 
ここで迎えたのが1番主将の小松、もう彼に任せるしかないと思ったこの攻撃、期待に見事応えてくれてレフト線の2塁打を放ってくれました。第1シ−ド相手に堂々たるものです。これで1点差に迫り、なおも1死2,3塁ですから一打逆転です。
 
このケ−スでの攻めも難しいものがあったのですが、ヒットが続いていただけに、行け行けを選んだのでしょう。結果的には2番、3番が打てず、あと一歩及ばなかったのです。果敢に攻めていくのは少しも悪くないところですが、このケ−スで3番が見逃しの三振はいただけないものでした。
 
この高木君はまだ2年生で次のチ−ムの主力となる選手です。是非この反省を次に生かしてもらいたいと思っています。とにかく少しも見劣りしない、いいゲ−ムだったと思います。
 
相手は県下でもたぶん一番練習量の豊富なチ−ムです。その相手に限られた時間の中でやらなければいけない当方が、対戦したわけですから上出来だったのではないでしょうか。
 
一方では東部の強豪と言われ、1、2、3回戦ともコ−ルドで勝ち進みながら、4回戦になって逆にコ−ルドの大差で敗れるチ−ムもありました。野球の持つ、つくづく不思議なものを感じさせられたものです。
 
さあ、夏は終わりましたが、これからは秋に向けて再発進です。バッテリ−を始めとして3塁、2塁、中堅と、5人の二年生が残ったチ−ムでもあります。それに一部投手を含む、有望な一年生が加わる新チ−ムは大いに期待が持てるのではないでしょうか。
 
とにかく選手たちの頑張りで、今後に繋がる夏の大会となりました。一部にはくじ運が良かったからなどと言っている外野もいないわけではありませんが、この静岡学園戦を観ても堂々たるものです。3年生は胸を張って卒業してもよいのではないでしょうか。


ありがとう

[2009年07月24日(金曜日)|No.1666]

お陰様で3回戦も何とか勝たせていただきました。応援には行けなかったのですが、やはり途中経過は気になるものです。何とかベスト16となり、いよいよ明日(本日は雨天のため順延)から第一シ−ドの強豪・静岡学園戦です。
 
まともに行ったら歯が立たないかもしれませんが、昨秋、21世紀枠にノミネ−トされたことからも、後輩たちの意地を是非、見せてもらいたいものです。
 
女優・有馬稲子さんが新聞に次のような記事を載せていました。私がまだ物心つく前、こんなに綺麗な女の人がいるのかと、小さいながらもその美貌に魅せられた人でもありました。その方が今もご健在で、女優業のみならず、なかなか筆も立つようです。
 
ある時から、見知らぬ住人の何人もの方が「お花ありがとう」「バラが素敵」「花壇をありがとう!」などと、声を掛けて下さってびっくりしてしまった。
 
どうやら私が水をやったり、肥料をやったり草を抜いたりしている姿を見ていたらしい。
「ありがとう!」の一言がどんなに嬉しかったことか...。
 
逆に言うと、その一言がないばかりにいかに世の中が殺伐たるものになっているか。最近は駅にエレベ−タが増えて、ベビ−カ−を押したお母さんが乗ってくる。
 
ドアを押さえて待っていてあげるが、
「ありがとう」の声を聞くことがめっきり減った。黙って乗って、黙って降りる。会釈もない。
 
混んだ電車の奥の方から降りようとする時、「すみません、ちょっと降ろして下さい」の一言がどうして出ないのだろう。ムスッとして力まかせに押し分けて出て行く。若い人だけではない、おばさんも子どももみんな無言の強行突破。
 
通りすがりの犯罪が多い社会で知らない人に声を掛けるのは、もしかしたら大変な心得かもしれない。そのうち散歩道で出会った見知らぬ人に「いいお天気ですね」と声を掛けると、ジロッと睨まれる日が来るかもしれない。いやもう来てるかも。

 
またこれとは別の新聞に、この「ありがとう」や素直な謝罪の言葉を口に出さないまま、過ごしてきたばかりに晩年、夫婦の危機に見舞われたとの記事も見つけました。
 
妻が夫に一番言ってもらいたい言葉は「ありがとう」と「ごめんなさい」そして「愛している」という、3つの言葉に代表されるとのことです。
 
日本人の私たちにとって、一番最後の言葉は少し抵抗あるかもしれませんが、それ以外は容易に口から出るものです。我が社でも指針発表会の後から、社員それぞれが「習慣づくり」として、まず自分の身の回りから目指す行動目標を掲げています。
 
それぞれの目標を眺めると、私も含め、目指していることの中では、素直に「ありがとう」の言葉が言える、感謝の気持ちを持ち続けるということが、やはり一番です。


酢の効果

[2009年07月23日(木曜日)|No.1665]

相変わらず毎日はっきりしない天気が続きます。防府では雨による土砂災害で多数の死傷者が出てしまいました。被災者の方々に心よりお見舞い申し上げます。
 
この中国・四国や私たちの東海地方などを飛び越え、関東甲信越地方では先週、早々と梅雨明け宣言が出されました。依然としてこのように日本中に前線が停滞しているところを見ると、気象庁はちょっと勇み足の宣言だったのではないでしょうか。
 
昨日もこの不順な天候の仕業で、予定されていた母校の地元・愛鷹球場での3回戦が、雨ではなく何と濃霧という、思ってもみなかった影響で順延となってしまいました。
 
インタネットの途中経過で前の試合が4回ぐらいまで進んでいた関係で、昼食をとってから、予定されていた会議の前に少し覗いてみようかと駆けつけたところ、前の試合が5回の裏でこの濃霧のため、中断したままでした。
 
球場には入らなかったのですが、普段では遠くから眺めることのできるスコアボ−ドも全然見えないくらいでした。当方関係者にも数多く、球場の入口でお会いしたわけですが、結局皆、この天候に振り回されてしまったわけです。
 
さて前置きが長くなってしまいました。この不順な季節のときに一番恐れるのが食中毒です。特に気になったりするのは作ってから時間の経つ弁当です。
 
こうしたとき一番効果のあるのが”酢”とのことです。酢は細菌の繁殖を抑える作用があることから、いたみにくくするため、ご飯やおむすびをすし飯にするのもよいと言われます。
 
またおかずにしても、ひき肉などかたまりのままでは日持ちはしませんが、ハンバ−グや肉団子にする場合、肉をこねるときに少量の酢を加えるとよいそうです。
 
またすし飯が苦手な人でも、おむすびを握るときに少量の酢入りの水を手につけ、握るだけでも効果があるとのことです。ですから同様な理屈で、中身を入れる前に、空の弁当箱を酢で拭くだけで効果が上がるわけです。
 
とにかく、これから益々暑くなる季節を迎えます。比較的、体にも良いと言われる、この酢をうまく取り入れながら厳しい夏を乗り切りたいものです。ちなみに、私はこの寿司はもちろん、野菜などの酢漬けも大好きです。


衆議院解散

[2009年07月22日(水曜日)|No.1664]

トカラ列島の悪石島(あくせきじま)へのツア−がテレビで報じられていました。今日、22日世界で一番長いと言われる6分25秒もの間、皆既日食が見られるからです。中にはわざわざフランスから来た人もいるくらいで、こういう人たちのためにも、是非お天気になって欲しいものです。
 
さて、昨日衆議院が解散しました。人呼んで、KYとかKKY(極端に空気が読めない)解散などと呼ばれる、この解散、果たして40日後の選挙の結果はどうなるものでしょうか。
 
自民党にとっては、ちょうど4年前の小泉首相による郵政解散選挙のように、民意に強く訴える内容がないまま行われた今回の解散は、タイミング的にも最悪のように思えるものです。
 
しかし解散直前のギリギリで開かれた、党両院議員懇談会でも大した混乱はなく、麻生下ろしの急先鋒に回った中川秀直さんでさえ、最後には首相の話はいつになく良かったと、握手までしているくらいですから、後はもう選挙あるのみの、選挙モ−ド一色となったようです。
 
ところで、この自民党を懲らしめるためにも、大半が一度政権を民主党に渡し、そのお手並みを拝見しようとの思いが強い、現在の周囲情勢ですが、民主党のマニフェストの目玉に掲げる政策の財源問題は果たして大丈夫なものでしょうか。
 
その目玉はまず子育て支援で、中学生以下の子ども1人当たり月額2万6000円を支給する「子ども手当」の創設で、所要額は年5兆3000億円と言われています。
 
ですが当初2年間はその半額で、2012年度から全額実施を計画するとのことです。この財源としては所得税の配偶者控除と扶養控除を廃止して、それに当てるとのことですが、子どものいない世帯では実質的な増税となるみたいです。
 
また高速道路の無料化と、ガソリン税などの暫定税率の廃止も目玉にしています。これは高速道路建設資金などの返済を、料金収入で賄ってきた今までの制度を大きく見直すことになります。約40兆円とも言われている債務を国が引き継ぎ、税金で賄うことになるわけです。
 
こうした民主党の政策に、自民党からは早くもその選挙対策用に、鳩山代表を揶揄したネット動画が出てきたとのことです。内容はプロポ−ズ篇と謳い、鳩山さんにそっくりな人物が僕に任せれば全てOKと、女性にプロポ−ズするのですが、お金は大丈夫と聞かれ、細かいことは結婚してから考えるよと答えているものです。
 
でも一方の自民党にしたって、景気の回復次第で消費税の増税は不可欠と言っています。果たしてどちらの政策が私たち庶民の暮らしを豊かにしてくれるのでしょうか。
 
サルは木から落ちてもサルだが、選挙で落ちた代議士はただの人」とも言われています。我が静岡県でも全部の選挙区でこの自民対民主の対決が見られます。特に7区では前回薄氷差で敗れた城内元議員と片山さつき現議員、それに民主党の新人・斉木氏による3人の激突が見ものです。
 
心情的には4年間苦汁をなめてきた城内氏に勝たせてやりたいところですが、保守二人の間を縫って斉木氏の漁夫の利という可能性も少なくありません。
 
とにかく、あと40日、泣いても笑っても選挙は実施されることになります。この40日の間に、またいかなる展開が発生するのか、水ものと呼ばれているだけに予断は許せません。私たちの毎日が少しでも豊かになることを願って、選ぶ権利だけは是非行使したいものです。


全英オ−プンから

[2009年07月21日(火曜日)|No.1663]

3連休はいかがお過ごしのことだったでしょうか。19日の島田球場での野球の応援の帰り、東名高速はまだ2時前でしたが、少し混み始めていました。あの様子なら、夕方は渋滞で大変だったのではないでしょうか。
 
お陰様で我が母校は2回戦も順調に勝ち進み、明日の3回戦へとコマを進めることができました。しかし7−1のスコアで遠江総合に勝ったとは言うものの、スコアに示すほど、決して完勝だったわけではありません。送りバントなど、決めるべきときはしっかりと決めないと、これからの試合はなかなかしんどいのではないでしょうか。
 
さて、この連休、海の向こうでも全英オ-プンが開かれていて、毎晩夜更かしの人が多かったものと思われます。私も例外ではなく、やはり石川遼くんとタイガ−ウッズが一緒に回る、予選ラウンドは目を離せなかったものです。
 
一口に言って、やはり石川遼君は大したものです。惜しいかな、タイガ−ウッズと共に予選落ちしてしまいましたが、そのプレ−ぶりには目を見張るものがありました。
 
特に風が吹かなかった初日はタイガ−を向こうに回し、堂々たるものでした。本人はスタ-トでの1番、ティ−アップする手が震えていたなどと述べていましたが、観ていた私たちの目からは、どうしてどうして、直ぐ自分のゴルフに入れたように思えるものでした。
 
少しショットの球が高すぎるところから、風が吹いたらどうかなと懸念していた点が、翌日になって現われてしまいました。ハ−フの9番までは何とか1オ−バ−(通算1アンダ−)で我慢していたのですが、10番で2打目をド−ナツ型バンカ−に打ち込みダブルボギ−を叩き、それからはこの悪い流れを止めることができませんでした。
 
こうして残り9ホ−ルで7オ−バ−(通算で6オ−バ−)のスコアを叩いてしまったわけですが、替え難い貴重な経験をしたのではないでしょうか。ハ−フ終わった時点では、まさか予選落ちするとは夢にも思わなかったのですが、これがゴルフの聖地・全英オ−プンの怖さというものなのでしょう。
 
よっぽど、ハ−フでもう大丈夫だから寝ようかなと思いましたが、眠い目をこすりこすり観ているうち、今度はピンチの連続で目を離せなくなったものです。それにしても、あのタイガ−と一緒でも少しもビビることのない姿は、これからにとってとても頼もしく思えたものです。
 
こうして期待の星である主役を欠いた、全英オ−プンの決勝ラウンドになってしまいましたが、盛り上げてくれたのは59歳のトム・ワトソンでした。
 
アラカンの、私とも同級になる、この人の活躍はとにかく素晴らしいものでした。最終日も何とかこの人に優勝させてあげたいと、連夜のテレビ観戦で応援したのですが、十中八九、手にしかけた優勝を最後で逃してしまいました。
 
でも若い人に混じって、飛距離でも少しも劣ることのないプレ−は真似のできないものです。絶えずフェアウェイを外さない正確なショットが、プレイオフに入った途端、崩れてしまったのは皮肉なものですが、精神的にも肉体的にもギリギリなところだったのでしょう。
 
とにかく、この59歳の奮闘ぶりに心動かされるものがありました。まだまだ老け込む歳ではないのですね。大いに参考にしなければなりません。


ちょっと良い話part50

[2009年07月17日(金曜日)|No.1662]

最初で最後の背番号」という、ちょっと良い話です。今年の6月8日、愛知県の瑞穂球場でのことです。大府高校と中京大中京高校の親善試合が行われていました。
 
どちらも野球では名門校です。しかしこの試合はいわゆる、レギュラ−と言われる選手の対抗戦ではなく、夏の本大会に向け、背番号をもらえなかった3年生同士の試合です。
 
ですから、3年間あまりベンチに入ることなく、どちらかと言えばに裏方に徹し、応援に回ってきた選手たちの、最初で最後の背番号をつけた試合なのです。
 
スタンドからは本大会さながらの応援の陣容で、いつもとは全く逆の立場で、レギュラ−組がこの日ばかりはメガホンを持ち、懸命に応援します。
 
元々、両校の監督同士が話し合って決めたというこの試合は、1999年から始まり、今年で10回目を迎えるとのことです。
 
どちらも知らない人が少ない名門校です。それだけに、毎年数十人の部員が入部し、その中で背番号をもらえる選手といったら、ほんの一握りです。
 
ですからこの日、グランドで楽しそうにプレ−する選手たちにしたって、元々は正規の背番号をつけて、走り回る自分の姿を夢みていたはずです。しかし、もはやその夢は絶たれ、あとはベンチ入りした同級生や後輩に託すしかないのです。
 
この公式戦での背番号を監督から受けるとき、私も経験があるのですが、その背番号の数字には大きな意味が込められています。自分では1桁だと思っていた番号が2桁だと知らされただけで、かなり落ち込むものです。
 
ましてや、もらえると思っていたものが、名前を呼ばれなかったりすれば尚更のことです。自分自身で納得するまでには、それなりの時間が掛かることでしょう。
 
こうした選手たちの気持ちに配慮して始められたことと思われます。この親善試合は、ですから彼らの最初で最後の晴舞台です。言い換えると控え組に少しでも達成感を味わってもらう、その花道を飾る引退試合とも言えるのです。
 
この試合が終わると、明日からはもう夏本番に向けての猛練習が始まります。それぞれの役割は自分の練習から一切離れ、本番のメンバ-のために尽くすことになります。
 
彼らの言葉を借りると、「今日で最後、明日からは超一流の協力に徹す」裏方に徹し、甲子園出場に向け、全力でチ-ムを支えようという、力強い言葉がありました。
 
試合後、普段では勝負にとても厳しい監督がこうつぶやいたそうです。「結果だけが人生じゃない。内容・過程こそ実は一番大切なんだよ
 
彼らの夏は終わらない、とても爽やかな話題でした。「人間万事塞翁が馬」どこでどう花開くか、判らないものです。


第37期経営指針発表会

[2009年07月16日(木曜日)|No.1661]

一昨日の午前中、社内で今期経営指針発表会を行いました。百年に一度とも言われるこの大不況の中、我が社も例外ではなく、前期業績は大幅に落ち込みました。
 
例年なら同友会の仲間のご出席もいただきながら、社外に出て、公共の施設等の会議室をお借りして開催していたものですが、今年はとにかく、まず今すぐ何をやっていくのかといった実践が何よりも優先しなければいけないこともあって、顧問先の会計事務所の方々と取引金融機関の支店長に来ていただき開催いたしました。
 
ご承知のとおり、この時代は他社のことなど、とても構っていられないほど自社のやりくりや存続で手一杯です。ですから自社での直接営業のない、いわゆる下請け的な仕事はこうした不況になればなるほど皆無となっていきます。
 
我が社も自社独自の受注分の売上げの補いにと、他社からの下請け仕事を入れています。ところが今年になってから、この仕事が全く当てにならないのです。
 
こんなことからも日頃、同友会の言っているところの自立型企業を目指さなければならないのです。それはたとえ、どんな小さな仕事でも構わないと思います。そこにお客様の顔が覗かれるからです。
 
自社の業績は周囲の不況のせいではありません、私たち規模の会社ではやはり会社そのものの仕組みにあるものと思われます。従ってこうしたピンチの時だからこそ、仕組みを大きく見直さなければならないのです。
 
今期の重点課題は社長である私を筆頭に、直接の営業に出ることです。それにはお客様側にとっても有益な提案をしていかなければなりません。こうして考え出した具体的な提案型営業の中身について、来賓のアドバイスをいただきながら、この発表会でしっかりと話し合うことができました。
 
あとは実践あるのみです。ある意味では、こうした具体的な営業なくしてやってこれた今までは幸せ過ぎたかもしれません。
 
今月末からは具体的な営業活動に入っていきますが、今一度、そこでのプレゼン資料を整備し直さなければなりません。実践に向けしっかりと準備を努めたいと思います。とにかく自ら変わらなければ会社は何も変わりません。
 
そして待っていただけでは、また行動に移していかなければ、何ら仕事には繋がりません。社員の雇用をしっかりと守り、業績を改善し、少しでもひとり一人の生活をより豊かにしていくのが私の務めです。
 
この計画的な行動の実践や積み重ねにより、私たち企業の特有な分野での道が必ず開けるものと信じ、今期重点課題として、取り組んでいくことを発表させていただきました。


いよいよ解散

[2009年07月14日(火曜日)|No.1660]

都議選で自民党が惨敗しました。予想されていたことでもありましたが、ここまで落ち込むとは大方の人も予想できなかったのではないでしょうか。
 
一方の民主党の躍進には目を見張るものがあります。改選前の議席が35、そして今回は54議席と大幅に伸ばしたわけですから笑いが止まらないものと思われます。
 
それから先週の静岡県知事選もそうでしたが、都議選の投票率も10%以上、前回を上回っています。やはり何とか現状を変えて欲しいと、望む声が大きいのではないでしょうか。
 
この都議選が終わるや否や、麻生首相は来週21日周辺で衆議院解散、8月30日総選挙の予定をやっと表明しました。聞くと、終わったばかりの今週の内にも、本人は解散の発表をしたかったみたいですが、党の執行部に翻意を促され、翌週に延ばされたようです。
 
もう、ほとんど死に体の麻生政権ですが、このままいつまでも解散をしないで引き伸ばせば、自分の首が危なくなるわけです。
 
党のあちこちから、このまま自民党の顔として、麻生首相のままでは選挙ができない、せめて総裁選を前倒ししてでも総選挙に望むべきという声が強いからです。
 
早々に発表したかったのは、総理大臣のせめてもの意地だったのではないでしょうか。これで選挙の日程が決まったわけですから、それぞれは自分の選挙運動に入らなければならず、総裁選どころの話ではなくなるわけです。
 
このように麻生首相は、自分しか持てない解散という特権を今までなかなか行使せず、追い込まれた挙句、結果的には自民党という党のためではなく、麻生太郎個人のために使わざるを得なくなってしまったのです。
 
今か今かと言われ続け、党利党略で最高のタイミングを図っていただけに、結局はずいぶんと皮肉な結果になったものです。
 
これで自民党にとっては、これ以上ないアゲインストの風が吹く中での総選挙となりました。今のところ全く良い材料がないからです。後は神頼みしかないのではないでしょうか。
 
もっとも選挙は8月の最終の日曜日です。夏休みも最後の日曜日、唯一期待できる可能性としては、遊び疲れて選挙どころではないという人が増えることです。中にはこの投票率が下がれば多少救われる人が出てくるかもしれません。
 
でも今度の選挙だけはそんなに甘くはないでしょう。この日本を何とか少しでも変えたいという人が少なくないだけに、潔く下野して反省してもらわなければなりません。ただ1つ頼みの綱はしっかりと都議選でも議席を確保した、公明党の支持基盤だけかもしれません。
 
明日15日は秦野と平塚に出張のため、カキコミは休ませていただきます。


1回戦突破

[2009年07月13日(月曜日)|No.1659]

夏の大会、まず初戦突破して一安心です。19日の日曜日、相手は浜松東高、島田球場の第2試合でした。
 
高校野球県大会ガイドブックによると、相手はやはり新鋭高みたいで、夏の大会でのまず1勝をめざすと載っていましたので、まだこの夏は未勝利かもしれません。
 
でも秋から春の公式戦戦績を眺めてみると、決して油断はできない相手です。またこの初戦は何が起こるか判らないのが高校野球です。
 
こうして当初は数台の車に分乗して島田に乗り付ける予定でおりましたが、やはり心配で気になっていたのか、当日のOBの参加者が増え、前日になって急遽バスをチャ−タして応援に駆けつけました。
 
目を見張ったのが試合前のシ−トノックです。いまいち動きが堅かった相手方に比べ、我が方はいつになく元気がよいのです。ちょうど1ヶ月前の対沼商定期戦での悪いイメ-ジがありましたので、何となく気持ちが楽になったのです。
 
そして我が方先攻で迎えた1回裏、いつもながらの立ち上がりの悪い当方投手を攻め、浜松東が2、3塁の得点チャンスを作ったのですが、後続を何とか打ち切りピンチを凌ぎました。
 
ここを無得点で抑えたのは大きかったと思います。立ち上がりだっただけに、1点か2点先行されると微妙に流れが相手に移っていったかもしれません。
 
こうして両チ-ム拮抗して迎えた4回表、沼津東の攻撃は見事でした。3番勝又くんのセンタ−オーバーの2塁打に始まり、相手バッテリ-のミスでまず1点、それから相手のミスに助けられたところもありますが、見事な4連打で計6点を挙げたのです。
 
こうなれば観ているこちらとしても安心です。その後7回にも1死3塁と、あと1点取ればコ-ルドという、有利な展開で進めていきましたが、もう1つの詰めが甘く、結局は6−1で終了しました。
 
まあ欲をかいて、コ-ルドゲ-ムにもしたかったのですが、それも2回戦に向けて善し悪しです。実力もそこそこのチ-ムにとって油断は禁物です。
 
比較的、組みしやすいチ-ムとのくじ運に恵まれたこともあって、1回戦を突破したからには、こうなれば2回、3回と勝ち続けて第1シ−ドの静岡学園戦まで、順調に進みたいものです。
 
何よりもこちらの投手次第ですが、昨年の夏や、秋の県大会同様、一戦一戦地力をつけていって、波に乗っていってもらいたいと願っています。夏はまだまだ続きます。


世の亭主族への警鐘

[2009年07月11日(土曜日)|No.1658]

9、10日と連日、出張していましたのでカキコミが遅くなり、失礼致しました。 

やはり作家・高樹のぶ子さんのエッセ−の中に「奥様の笑顔」と題して、次のような一篇がありました。
 
永遠に女と男は解り合えないもの、何か男が問題を起こし、女は怒るが、やがて女の怒りがとりあえず静まり平常に戻れば、男はこれにて一件落着だと思う。女の笑顔やこれまで通りの言動が回復すれば、すべて解消したように男は考える。
 
ところがどっこい、これはとんでもない誤解で、女の笑顔やこれまで通りの言動は、日常生活を不快にしないための表面的な修復であることが多い。問題は解決されないまま心の底に澱(おり)のように溜めこまれていく。
 
 (中略) ある60代の女性が、定年退職して足手まといになった夫を離婚した。いつもニコニコして穏やかな性格で、良妻賢母の典型のような女性だったので驚いた。
 
離婚の理由は何十年か前のいくつかの浮気だった。当時夫は妻の嫉妬や不満を知りながら、それを白日の下に晒(さら)し、不快の虫を一匹一匹潰してやる努力をしなかった。
 
不機嫌が続いても「そのうち直る」としか思わなかった。たしかに直った。しかし虫は生きていた。笑顔の日常の底でしっかり生きていた。
 
離婚を言い出された夫には、全く理由が見当たらない。すべては解決済みだ。「あなたには問題がなく、私にはあった。それこそが問題なのです。あなたは私のことを何も解っていない」
 
一度奥様の笑顔の底を、じっと覗きこんでみてはどうだろう。笑顔だからと安心していたら、後々大変なことになりますよ。

 
世の亭主族への大いなる警鐘です。さすが自身が女の身、よくその心理を言い当てています。決して当方、やましいことはありませんが、しっかりと心得ておきたいものです。
 
また、ある日突然、「あなた今日から別々に生きましょう」などと言われないためにも、気をつけたいものです。私も老いた両親の世話を一切、家内に押し付け、自分は極楽トンボのような毎日を過ごしているように思えます。
 
ですから、何よりもこの感謝の気持ちを持ち続けてはいますが、それだけではきっと済まないことでしょう。昔から男やもめに○○が湧くなどと言われているように、晩年の男の一人暮らしは寂しいものだと思われます。心して十分気をつけたいものです。


笑顔

[2009年07月08日(水曜日)|No.1657]

昨日の朝礼で社員から発表のあった話の中に、人との接遇には5つの条件があるということが出ていました。その1つの条件に、笑顔で受け応え、しかも歯が見えるような笑顔をつくることとありました。
 
ですから、もちろん鼻で笑っているようなつくり笑いはいけないわけです。誠心誠意、相手の話を聞くことに努め、しかも共感したら、意識して心から笑顔を創り出していくのです。
 
この笑顔の素敵な人の一人に、作家の渡辺淳一さんがいます。やはり作家の高樹のぶ子さんが渡辺さんをこのように述べています。
 
笑顔千両の人である。その笑いには警戒心がほとんどひそまない。装うものも鎧うものもなく、少々だらしないほど開けっぴろげな、少年のような笑顔である。
 
一般に小説家、それも大作家のイメ−ジとしては、気むづかしげな、自己を一本貫いて決して妥協しない顔を思い浮かべるが、氏の笑顔はそれとは対照的だ。
 
何と言ってもとりあえず、うん、うん、と頷いて貰えそうな笑顔だし、実際にお会いしていても彼はよく頷いて下さる。

 
このような、人に対しての接遇がベストではないかと思われます。それでは頷いたからといって、必ずしも、相手の言うことを認めたり肯定しているわけではないとも言っています。
 
彼の笑顔も、うんうんも、相手に好きなだけ喋らせ、思うままに自己を解放させるための、どうやらテクニックらしい、ということに気がついた。そしてはたと思い至ったのだ、彼はお医者様だったと。
 
なるほど、お医者様だったら患者に十二分に喋らせ、心も肉体も裸にしたうえで治療にかかるわけです。患者を緊張させたり、変に黙らせてしまっては効果的ではないわけです。
 
渡辺淳一さんに限らず、このことは、私たちのビジネスや日常生活にとっても大いに参考になるのではないでしょうか。よく雄弁の人が決して営業マンとして優れているわけではないと言われます。
 
まさにこれが当てはまるところです。大切なのは相手の話を十分聞くことに努め、その思いや考えをしっかりと引き出すことです。とかく、我先にと一方的に喋りがちな自分にとっても、大いに反省し、考えていかなければいけないことに違いありません。


審判の立ち上がり

[2009年07月07日(火曜日)|No.1656]

元西武ライオンズ監督の伊東さんが、新聞のコラムに「審判の立ち上がり」という、ちょっと面白い記事を書かれていました。
 
ピッチャ−の立ち上がりが悪いなどと、よく使われている言葉なのですが、これが試合の判定をする審判にもあるというのです。
 
仕事で球場を訪れた際、メンバ−交換をする直前に、あるセリ−グの審判から面白い話を聞いたそうです。球審を務めるような場合は、投手同様、その立ち上がりがポイントだと言われていました。以下その記述です。
 
試合の序盤、微妙なコ−スのストライク、ボ−ルを的確に、一貫性を持って判定できると、そのリズムに乗って最後までいい感じで判定できるそうだ。
 
逆に微妙なコ−スの球を打者がファウルにして判定の機会を奪われると、リズムを作れずに不安になる。きっちりと捕手が受けた球を、できるだけ早く自分でコ−ルしたいというのだ。
 
立ち上がりが重要という点では、バッテリ−にも通じるところがあるなと思った。投手は言うまでもなく、捕手もそうだ。
 
ブルペンから投手のその日の調子をつかみ、試合に入ってからは使える球種、使えない球種を判別していく。この作業の迅速さが捕手の優劣を分けるからだ。
 
審判員も、選手と同じなんだなと目からうろこが落ちたような気もした。私も現役、監督時代と判定に疑問を持つこともあったが、そんな視点から球審を見ていれば、実はその伏線が序盤にあったことに気付けたかもしれない。

 
審判も人間ですから正確なマシ−ンのようにはいきません。ですからあまり厳しいことは言いたくありませんが、人によっては同じコ−スの同じ高さを、ストライクに取ったり取らなかったりするバラツキが多い場合がままあります。
 
これなどは人間ですから仕方がないと思えるものですが、もっとひどい場合は意図的にストライクをボ−ル、またアウトをセ−フまたその逆に判定されるケ−スもないわけではありません。
 
名誉のために申し上げておきますが、プロの審判では絶対そんなことはありません。でも高校野球の地方大会では実際にあるのです。元々以前から西高東低で、東部のチ−ムの方が弱かったということに起因しているのかもしれませんが、こうした東部の学校が勝ち進んでいくと起こるのです。
 
ベスト8以上の試合は全て静岡、島田の2球場で行われます。もちろん審判にもよりますが、それゆえ、やはり地元に勝たせたいという思いが少なくないのか、残念なことに明らかにこちらに不利な判定が見られます。
 
でもこうしたことが起こってもお構いなく、圧倒的に勝てばよいわけです。話が余分な方向に逸れてしまいました。やはり審判も人間なのでしょう。要はキャッチャ−など、いかに審判の癖というか傾向を見抜くことです。いち早く仲良く、お友達になるように心がけた方が効果的でしょうね。


静岡県知事選から

[2009年07月06日(月曜日)|No.1655]

静岡県知事選が終わりました。民主党などが推薦した川勝平太さんが15000票ぐらいの僅差で、自民、公明の推薦する坂本由紀子さんを破って、県知事となりました。
 
この選挙ははっきりとした争点がなく、迫り来る衆院選を占う前哨戦のような戦いになってしまいましたが、結果からは出身地とその投票率が微妙に影響したようです。
 
やはり国政選挙を前にして、何とか変えようという選挙民の意識が強いこともあって、今回の投票率は前回に比べて16.5%も上回る、高い数字を示しました。
 
しかし川勝さんを強く推す地盤の、浜松を中心とした西部の投票率が比較的高かったのに比べ、我が沼津を始めとして、熱海、御殿場などの投票率は下から数えて全て含まれるほどの、低い数字を示しました。
 
これが結果的には、坂本さんの票があと一歩伸びなかったことにも繋がるのではないでしょうか。この土地柄というのでしょうか、相変わらず周辺からは危機感を少しも感じません。
 
周囲は着実に変化しているのに、知ってか知らずか少しも変わろうともしません。いわゆる、ゆでがえる状態です。まあ、地域の温暖な気候や風土も災いしていているのかもしれません。
 
これで浜松を中心とした西部が、県政においては主役を占めることになることと思われます。我が街・沼津の行く末は果たしてどうなるのでしょうか。
 
でもある意味では、その関心が低いのですから仕方がないかもしれませんね。また今回の静岡県知事選の結果を踏まえて、国政は益々混迷を深めていくものと思われます。
 
人寄せパンダごとく、東国原知事をうまく利用しようとしている自民党にも、大多数がそんな姑息な手段は許せないという、国民の事前調査結果も出ました。
 
また県知事選挙後、予想していたとおり、地方の選挙は国政選挙とは直接関係ないとのコメントが、早々に総理の口から飛び出しました。恐らく結果が逆でしたら、全く違ったコメントになっていただけに、相も変わらず、空気を読めないところが露見しています。
 
こうしたやり方を眺めていると、国家百年の大計を描いている政治家などは一人も存在せず、ただただ自分たちの目先の選挙だけが頭を占めている、政治家の集まりのようで侘しく思えます。目立ちたがり屋ではなく、誰かこの国を大きく変えてくれる人が出てこないものでしょうか。


ちょっと良い話part49

[2009年07月03日(金曜日)|No.1654]

小説「坂の上の雲」の中に、トルコ軍艦が紀州沖で沈没するという話があります。明治のこの時代、たぶん実話に基づいたことだと思いますが、以下のような記述です。
 
7月江田島を出航してさまざまの練習をかさねつつ、太平洋岸を東に向かっていたとき、遠州灘で外国船とすれちがった。旗によって、トルコ軍艦とわかった。艦名はエルトグロールと言い、日本に国交親善の使節をおくるべく来航し、いま帰国の途につこうとしていた。
 
(中 略)9月に入って台風が多くなり、出航できなくなった。とくに16日には大いに吹いた。この9月16日の台風で、意外にも例のトルコ軍艦が紀州沖で沈没した。
 
詳報は数日して入った。熊野灘でそれに遭い、陸地に吹きよせられ樫野崎灯台の下で沈没し、トルコ国の親善使節である海軍少将オスマン・パシャは溺死し、艦長以下581人という多数が死んだ。
 
生存者はわずか69人だという。かれら生存者はとりあえず樫野崎灯台のわきに収容され、ついで、神戸に送られて兵庫県の手で保護されたが、政府ではこれらを比叡、金剛(海軍兵学校練習艦)でトルコまで送ることを決めた。

 
また生存者の救出、手当てに限らず、食べ物のないこの時代、村を上げてトルコ人の救済に努めたと聞きます。このことが後の世となって、トルコ航空機による、在イラン日本人200名余りの脱出劇に繋がる美談になるとは、まさか夢にも思っていなかったことでしょう。
 
イラン・イラク戦争の1985年3月12日、イラク軍によるイランの首都テヘランへの空爆が始まりました。テヘランの在留外国人はこの空爆を逃れるため、国外脱出準備を始めていましたが、17日になると、イラクのサダム・フセインが19日20時半以降はイラン上空を飛ぶ全ての飛行機を撃ち落すという声明を出してしまいます。
 
日本人を除く他の外国人は、それぞれの国の軍隊や民間航空会社を使って、直ちに脱出を図ることができました。しかし、唯一我が国のイラン在留人だけが、自衛隊も当時は使うことができず、また他国の応援もままならず、現地に取り残されてしまいます。
 
このとき数少ない頼みの綱として、テヘランの日本大使館や伊藤忠のイスタンブール支店関係者から、トルコ政府へと救援要請が出されたところ、「わかりました。トルコ人なら誰もがエルトグロール(エルトゥールル)号遭難の際に受けた恩義を忘れてはいません」と言って、直ちに救援の2機のトルコ航空機を派遣してくれたのです。
 
そしてイラン国境を越えトルコ領空に入ったのは、タイムリミット直前だったと言われています。まさに二つ返事で引き受けてくれたお陰で、九死に一生を得たのです。
 
遭難が明治23年(1890年)のことですから、ちょうど100年ぐらい前の昔、日本人でさえ忘れ去られていることをしっかりと覚えていて、その恩返しをしてくれたことになります。
 
小説によると、トルコ行きは当時、初めての練習艦による遠洋航海を兼ねていたとのことですが、やはり他人には良くしておくものです。「情けは人の為ならず」どこで、どうやって繋がるか判らないものだけに...


目標を持つこと

[2009年07月02日(木曜日)|No.1653]

あのエベレストに世界最高齢で登頂した三浦雄一郎さんが頑張っています。知らなかったのですが、今年の2月、札幌市のスキ−場で骨盤骨折の全治3ヶ月の重傷を負っていました。
 
エベレスト登頂の9ヵ月後、ちょうどギネス認定直後のことで、自分の庭のように知り尽くしたスキ−場での出来事です。担当の医師によれば、76歳のこの歳で骨盤骨折すれば、普通は寝たきりになり生命にも係わりかねなかったと言われます。
 
ところがそこはあの三浦さん、適度な負荷を体にかけ続け、驚異的な回復力を示しているとのことです。この骨盤骨折、筋肉を傷つけると回復に時間が掛かるため、手術はせず、自然に骨が付くのをまつことから、自分でトイレすら行けず床擦れまでできたと言います。
 
そんな三浦さんを支えているのは、80歳でのエベレスト再登頂を期していることです。もう1度、今度は中国側から登りたいということです。
 
昨年の登頂はネパ−ル側からで、3月のチベット暴動の影響で中国政府が外国登山隊の入山を禁じたことから、当初の計画を急遽変更させられたのです。
 
そしてこの中国側からのエベレスト再登頂を期し、病床でも看護婦に叱られながらも手足に重りをつけ、その準備を図っているとのことです。お陰で4月には予定より早く退院し、1ヵ月後の来院時には太ももも1cm太くなっていたそうです。
 
こんな三浦さんを医師はその肉体が20〜30歳代ぐらいだと言っています。そしてこの秋には足慣らしに富士山に登るとも言われています。
 
いやはや大したものです。先日も新聞のゴルフ欄に、年を取ったと思ったらボ−ルも飛ばないと載っていました。この老いは心に始まって、意欲や体力を加速度的に減退させると言うのです。
 
ですから、年齢という現実を克服する心の若さがあれば、いつまでも「自己ベスト」に挑戦できるのです。要は気持ちの持ち方次第ということです。
 
とても三浦さんの足下にも及びませんが、アラカンの当方、今年は初めて富士登山にも挑戦しようと考えていますし、まだまだ人生はこれからのつもりで、自分に厳しく、いろいろなことにチャレンジしてみたいと思っています。


下取りの効果

[2009年07月01日(水曜日)|No.1652]

大手百貨店が行う新サ−ビスにちょっと注目が集まっています。衣料品や靴などの下取りキャンペ−ンなのですが、既に10数万点が集まっているとのことです。
 
近年、高まりつつある環境意識がその背景にあり、要らなくなったものをリサイクルに回し、発展途上国支援に役立てているものです。また引き取った商品と交換に、割引券などを配布して新たな商品の購買意欲を掻き立てています。
 
このサ−ビスを5月に実施した西武百貨店とそごうでは、女性用バッグと靴の下取りが何と14万9千点回収したとのことで、このうち2万点を非政府組織を通じて、アフリカのザンビアに寄贈したそうです。
 
また引き換えに割引券を配布したことから、期間中の売上げは前年に比べて約2割増えたとのことです。こうしたことから既に実施済のことと思われますが、6月中には衣料や子ども用の靴までその対象にしています。
 
ザンビアなどの途上国では、裸足の子どもたちが破傷風にかかることも少なくありません。これを予防するために、またもったいないということからも、まだ履けるのに不要となり眠っている靴を再利用できるなんて、こんなよいことはありません。
 
そして割引券をもらえれば、一石二鳥どころか三鳥にもなるわけです。良いことを考えたものです。またこの他、不況やエコ意識の高まりで、百貨店以外でも、こうした古着をめぐるビジネスが賑わい始めてきているとのことです。
 
下着以外ならどんな服でも買い取るといった店が増えているのです。捨てるのはもったいないし、引き取ってもらえれば片付くというものです。
 
ですが欧米に比べ日本人の国民性では、まだまだ着られる服を捨てたり、自分が着た服を他人に売るのに抵抗がある人が少なくないと言われています。
 
それだけに環境への配慮や国際協力といった観点で、こうしたリユ−スが注目され、制度として定着してくることはとても素晴らしいことです。
 
先日、地元の西武百貨店でも、もう着れなくなった紳士服を下取りするとの広告が新聞に入っていました。タンスのこやしになっているものも少なくない私も、ちょっとその気にさせられましたが、すぐ思いとどまりました。
 
下取りに出すのはよいのですが、それには新たなス−ツを購入しなければなりません。その必要もないと思われたし、情けないのですが、それより何より先立つものと相談しなければなりません。また無駄を繰り返すところでした。これが戦略なのですね。