-------------------------------------------------------------------------------- ◆2003年 7月31日(木) NO.375 家庭の日     「家庭の日」リニュ-アルシンポジウムという催しに参加してまいりました。   家庭の日は昭和41年、当時社会が揺れた時代に月に一度は親子揃って過ごす日をつくろうとの   趣旨で制定され、その運動がスタ-トしました。それがご承知の通り、家庭環境や社会環境が近   年大きく変わり、子供達が抱える問題が深刻になりつつあります。それゆえこの家庭の日をきっか   けに、もう一度家庭のあり方を見つめ直す機会として、静岡県が独自でリニュ-アルしたものです   これまでの毎月第三日曜日を「家庭の日」としながら、それからの1週間を家族ふれあいウィ-ク   として、各協賛施設を割引で利用できる、家庭の日優待制度などを設けています。   昨日のシンポジウムでは、第1部基調講演として漫才師のオ-ル巨人さんが「お父さん、子どもと   向き合っていますか」との題で、話されました。   その詳しい内容は後日紹介したいと思いますが、一生懸命育てれば子どもは親に感動を与えてく   れるものだと、親の子どもへの強い関わりを説いていました。   また第2部の5人によるシンポジウムでも、普段自分からは口を開きたがらない中学生や高校生   から声を掛けてくるときには、必ず何らかの意図があるから、しっかり対処しなければいけない等、   子育てに遠慮はしない。子どもが子どもであるときは一時で、言い換えれば「今しかない」親の役   割をしっかり考え果たさなければいけないことを強調していました。   昔から「親の背中を見て子は育つ」と言われていますが、今はあまりにも親の背が小さく、か弱い   ような気がします。子ども達には、父親の強く逞しい背中を見せつけなければいけません。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月30日(水) NO.374 黒色系ガラスの車     車の黒色系ガラスが事故を招きやすいとの記事が新聞に載っていました。   確かに最近では、サイドガラスや背面の窓ガラスが黒っぽい車が多く目立ちます。これは記事に   ある通り、車を住まいの延長と見なす日本人独特の考え方に、車上狙いの増加が加わり、   「プライバシ-保護」がメ-カ-側の売りにもなっている所以です。   車を運転していてよく遭遇するのが、信号機のない小さな四つ角で、運転者の顔が全く見えない   場合です。こんな時、こちらがお先にと行かせてもらったり、相手にお先にどうぞと譲るのが困難で   す。何しろ相手の表情が見えないだけに、このちょっとしたお互いの”あうんの呼吸”というか、やり   とりができないからです。これだけでもずいぶん意志疎通ができなくなっているものです   しかしこの運転席と助手席やフロントの前半分の窓ガラスについては、法律で暗くてはいけない規   制があることを知りました。ですからこのような運転者の顔が見えないのは違反者ということにも   なるわけですから、安全面からしてもその指導を強く促してもらいたいものです。   欧米ではスタ-などVIP(スタ-がVIPかどうは知りませんが)の一部を除き、この黒色系ガラスの   車はあまり見掛けないと言われます。それは運転はお互いの「アイコンタクト」(目の合図)により   行うものだという共通認識があるからです。   近頃、よく見かけがちな、自分さえよければいいとした、自分だけの世界に閉じこもることのないよ   う、もっと周囲との協調を図り、個人のプライバシ-より他人の生命や安全を優先していかなけれ   ばいけないことでしょう。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月29日(火) NO.373 まだ本気じゃないね     上信越高速道でバスジャックがありました。逮捕された犯人が「会社を辞めさせられた。人生が   面白くない」と社会への不満を述べていたそうです。   面白くないからと言って、他人まで巻き添えにして何をしてもいいのかと、その行動は論外なもの   ですが、読んだばかりの本にこのように書いてありました。   著者は今は亡き元薬師寺管主高田好胤さんにあこがれ師事した、僧侶の大谷てつじょう氏です。   「実際に自分に与えられた物がいちばんいいものなんですよ」と物事は受け止める自分の心によ   って、自分の置かれている環境までが変わってくることを説いています。   それをお風呂のあふれたお湯にたとえ、あふれたお湯=会社からあふれたAさんの図式を示し、   感情的にはあふれるより残った方が良いように思えるかもしれません。しかしあふれ出ることによ   り、環境が変わり、新しい世界が広がります。逆に残されたことにより、あふれる以上の苦しみが   あるかもしれません。要はあふれるも残るもどちらも価値は同じで、目前の事実を素直に認めるこ   とが大切だと言っています。自分が「ダサい」と思えば「ダサい世界」が、「素晴らしい」と思えば   「素晴らしい世界」が、自分の目の前に広がるのです。   人がどうのこうの、という問題ではないのですね。大切なのは自分自身のこころの問題です。   ちなみにこの本は「まだ本気じゃないね」という題です。このタイトルは自分にも大きく問われてい   る課題です。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月28日(月) NO.372 地 震     九州で集中豪雨があったと思えば、今度は宮城で地震です。それも1日に震度6を越える地震   が立て続けに3回も起こっています。そして日増しにその被害が拡大しているのが判明し、お気の   毒な惨状です。   地震と言えば我が地、静岡県も以前から東海地震という大地震が起こると言われ続けています。   こう言われてから、阪神大震災、宮城沖地震、そして今度の宮城県連続地震と他の地域ばかりに   地震が集中しており、複雑な想いでこの地震の推移を見守っています。   決して予想が当たって、我が地に来て欲しくはないものですが、何かもうそろそろという不気味な   予感を覚えないわけでもありません。   今回の地震からもいろいろな教訓があります。今までの概念に反し、前震より次に起こった本震の   方が大きかったこと。また今のような雨の多い季節に起こると、土砂災害を併発すること。また日   頃の備えが大切で、水道・電気・電話といったライフラインが寸断された時の備えが、改めて見直   されています。「備えあれば憂いなし」いつ自分に降りかかってくるかわかりません。   毎年行う防災訓練がそろそろ形骸化され、おざなりになりつつあるところもあります。よき教訓とし   て緊急時に備えなければと思います。 でも日照時間が極端に少ない冷夏といい、近頃地球は   やはり変ですね。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月25日(金) NO.371 旅先での親切     博多の人の親切に触れたいと思います。   先日の総会時、1つ目は夜の中州での話です。一行でおいしい名物の餃子やと屋台のラ-メン屋   に行きたくなり、たまたま近くの2軒の薬屋さんで道を尋ねました。   ありきたりの返事しか予想していなかったこちらに反し、場所の案内はもちろんのこと、おいしい餃   子に至っては目的地以外のおいしいお店まで、懇切丁寧に教えて頂きました。あまりの親切さに   一行でどこに行ったらよいか、迷ったほどです。   またもう1つは、街頭で掃除をされていたおばさんです。2日目の総会終了後、帰りのフライトまで   時間があった関係で博多の街をブラついていた時の話です。地下鉄を降り、地上に出たら運悪く   雨が降っていたので、傘を持たない我々は近くにいたおばさんに売っているお店を尋ねました。   あそこは1000円ぐらいなどと、いろいろお店を教えてくれた後、おばさんはふっと気がついたよう   に「今だけ使うのでしょう。そしたら女性用のトイレの中に忘れていった傘が何本か、あるからそれ   を使ったらよい」と教えてくれました。教わったトイレの前まで行ったのですが、女性用だけに入口   で入るに入れず、ウロウロしていると、しばらくしてそのおばさんがわざわざそこまで来てくれて、中   から3本取り出してくれたのです。私達は感激して傘を借りました。それは買わなくて済んだという   嬉しさとは全く異質なものに感じました。あまりの親切さに、もちろん我々は使用後、その場所まで   戻り、トイレの入口に傘を返したのは言うまでもありません。   旅に出ると人の親切が本当に嬉しいものです。そしてその土地まで好きになるものです。   「袖すり合うも他生の縁」と、昔の人はうまいことを言っています。頂いた親切は、今度はこちらが   お返ししなければいけません。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月24日(木) NO.370 「高杉晋作と奇兵隊」の公演     劇団はぐるま座の沼津公演について、PTAでも協力要請があり、昨日その相談会に出席して   まいりました。出し物は「高杉晋作と奇兵隊」という、近代国家建設を夢見て、繰り広げられた若者   の情熱と行動力を描いた、歴史のロマン作品です。   ちょうど、折しも閉塞している社会という面では、今と時代背景が重なっているところがあります。   乱世にあっても絶望することなく、明日に望みを託して悔いなき青春を駆け抜けていく、この若者   達の姿は、今の人々にとっても勇気づけられるところがあるでしょう。   そして偉大な先人の歴史を紐解くことにより、外圧にも伏すことのない、日本民族の誇りと自信を   取り戻し、これからどう生きていったらよいかという、未来を示唆することにも繋がります。   高校生以下は1000円という、比較的鑑賞しやすい価格にもなっていることから、多くの子供達に   できればナマの芝居を通して、感性を磨き、強く生きるということを学ぶ機会になることができたら   と考えます。大人も子供もこれに限らず、もっと元気になりたいものです。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月23日(水) NO.369 セットアッパ-     大リ-グのオ-ルスタ-に、イチロ-と松井と共に選ばれた長谷川投手の話です。   既に行われたオ-ルスタ-戦では、残念ながら結果は良い方向にはいきませんでした。   しかし、過日の新聞コラムでは戦前、以下のように同投手を取り上げていました。   試合は胸つき八丁、塁上を走者が埋める場合が少なくない。すたすたとマウンドに上がり、役割を   果たしたら、さっさと抑えの投手にボ-ルを渡し足早にマウンドを去る。いかにも職人という風情が   漂う中継ぎ投手(セットアッパ-)である。きっちり仕事をしても勝ち投手になるわけでも、セ-ブが   つくわけでもない。こんな地味で過酷な役回りに日が差した。並み居る投手陣の中で、比較的存   在感の薄い中継ぎの長谷川が選ばれたのである。選んだのは”元上司”でアリ-グの指揮を執る   エンゼルスのソ-シア監督である。   黙々と自分の役割をこなしている人は、どの世界にもいる。しかし目がいくのは、どうしても華やか   な立場の人になる。野球なら先発投手、4番打者といったところか。企業にもエ-スと呼ばれる人   達がいる。だが、どんな組織もエ-ス級だけでは成り立たない。長谷川投手のような存在をきちん   と評価してこそ、組織として光り輝くというものだ。社内のセットアッパ-はだれか。ソ-シア監督の   目が必要かもしれない。   こういったコラムは大好きです。目立ちたがり屋が多い現代社会について考えさせられます。   かつて太宰治は「富士には月見草がよく似合う」と言われました。それを引用して野村監督が好敵   手、あの長嶋さんを富士に例え、自分を日陰の月見草と名付けたのが思い出されます。   スポットライトが当たらなくても、黙々と自分の役割を果たしている人に敬服します。なかなかでき   そうでできない、その存在に世の中は強く支えられているとも言うことができるでしょう。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月22日(火) NO.368 中同協全国総会より     17~18日と福岡総会へ行ってきました。最大規模の1550名が全国各地の45同友会より   集まりました。ご当地はちょうど博多祇園山笠のお祭りが終わったばかりで、無法松で知られる祇   園太鼓の小倉祇園祭りの真っ最中という、勇壮で賑やかな時でもありました。   この元気さを少しでも頂いて帰ろうとの目的で参加したわけですが、さすがは全国とも言える、素   晴らしい経営者が豊富です。   学んできたのは第1分科会で、北海道同友会・(株)アイワ-ドの木野口社長の報告です。   社内秘を全くなくし、情報を共有化したことにより、相互の信頼と社員の自主性に繋がり、会社変   革と発展の大きな原動力になったという話です。   氏が引き継いだ当時、社員20名で売り上げ5800万円と様々な問題を抱えていた会社が、1年   で1億1000万円未満、ほぼ10年で10倍、そして29年経った現在の業績が売り上げ51億250   0万円、社員数264名の素晴らしい会社への変貌を遂げています。何よりも社員教育を重視し、   意識改革を含めた、同友会でよく言われるところの共育を実践している成果です。また1人の解雇   もなく進めた変革の過程を、中小企業のリストラは社員の意識改革にあると、声を大にして言い切   っています。とにかく何の為に経営するのかと、自社がどういうお役立ちを図るのかを明確に示し   た経営指針の確立が不可欠のものと強く説かれていました。   18日の帰りの飛行機が飛び立つ前、その窓を強い雨が叩きつけていました。思えばそれが博多   駅前の冠水や熊本などの土石流を引き起こした集中豪雨だったのです。   被害に遭われた方々には本当にお気の毒ですが、翌日に工事出張を控え、こちらに無事予定通   り戻ってくることができ幸いでした。学んで持ち帰ったものは少なくありません。そしてそれ以上に   実践に繋げていかなければいけない課題が多く、自社には早急に求められているはずです。 --------------------------------------------------------------------------------     7月17日(木)~18日(金)の2日間は中同協総会(福岡)参加のため、お休みします。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月16日(水) NO.367 中同協・幹事長の講演より     中小企業家同友会全国協議会の鋤柄幹事長の講演を聞いてまいりました。   さすがは全国の幹事長、その素晴らしい話の中で心に残ったことをいくつか掲げたいと思います。   まず経営者は会社を維持するだけでなく、発展させるのがその責任であること。当たり前のような   言葉ですが、氏の会社創立時から問題に直面し克服してきた経験からの語りは、説得力が増しま   す。同友会でいつも言っている、人間尊重の経営とやる気の出る、生き生きとした社風づくりを強く   説いていました。   次に文字通り、自社の経営と同友会活動の両輪を駆使している幹事長ですが、理屈やFAXでは   人の心は動かないと指摘します。おざなりのものではなく、相手の胸に飛び込んでこそ人の心は   動かされるということです。   また生き生きとした社風は、この会社に入って良かったという社員の気持ちが作り上げるということ   会社が良くなっていくと思うからこそ、社員のやる気に繋がると説きます。   それには会社の持つ経営理念に添った方向で、具体的には何をどうしていくのか、目標と計画を   解りやすく掲げなければいけないとしています。そしてそれは演説ではなく、文字に落とし込んだも   の(すなわち経営指針)でなければいけないとの言葉に、早急な実践を促されるものでした。   そして何よりも強烈だったのは、会社の目標を達成するのは社長ではなく、社員の力によるという   言葉です。改めて同友会が説く共育の実践の必要性を実感しました。   明日17日から2日間、この中小企業家同友会全国協議会の総会が福岡にて開かれます。   我が社が早急に求められている、具体的な経営戦略と行動計画の作成に向け、参加してまいりま   す。そこにはきっと大きなヒントが隠されているものと確信しています。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月15日(火) NO.366 大臣の思いやりのなさ     「市中引き回しの上、打ち首にすればよい」これが我が国の大臣の言葉でしょうか。後になって   これは1つの例え話だと弁解してみても、覆水盆に返らずで、その資質が問われます。   今回の事件で、姿は見せなくても一番傷ついているのは誰でもない、この少年の両親だと思いま   す。一人息子で成績も良かったと聞けば、一般的には何も問題がなく、まさかこの様なことになる   とは親からしてみても寝耳に水の話です。またその息子が仕出掛したことにより、自分達の社会的   立場は既に失われています。十分社会的制裁は受けていると言ってよいのではないでしょうか。   そしてこれは生きている限り永遠に続くこととなります。もちろんここまで至った過程においては、   自分の子供の教育に関して何らかの欠陥があり、責任がないとは言えません。   でもこれから先も続くと思われる社会的制裁で、その責任を償っていくことで十分ではないでしょう   か。   標記の発言は、全く罪のない人を無差別に殺戮する人間に向けてのものです。確かに私だって   事件によっては、引き回しの上、張り付け獄門にすればよいと思うものがあります。   でも今回の事件のように、なぜ、どうしてとか、これからこの種の事件が起こらないためにはと、多   くの人達が考えているときゆえに、あまりに軽率極まるものです。   多くの人達が言外に秘めた複雑な気持ちの中には、この同じ親という立場があるからではないで   しょうか。この気持ちが人間として必要不可欠な、優しさとか思いやりではないでしょうか。 -------------------------------------------------------------------------------- ◆2003年 7月14日(月) NO.365 防御率     友人が同窓生ニュ-スとして定期的に送ってきてくれるメ-ルマガジンの中で、野球で投手の   記録にある防御率を、なぜ素直に平均自責点と言わないのか触れていました。   確かに言われる通り、サッカ-のように平均失点とか平均自責点と言った方が解りやすいかもし   れません。でもこのル-ツを調べたわけではありませんが、私なりに考えますと対象が投手ゆえ   に、この表現が使われるのではないかと思います。   打者には打率、打点など、明らかにその役目を果たしているかどうかの目安が使われます。   野球そのものはこの攻撃だけではなく、他に防御(守り)という大きな2つの要因から構成されてい   ます。この守りの部門で一番大きな役目を司るのが投手です。防御に関しては投手の占める割合   が70%以上と言われていることから、防御=投手とも言えるものです。   こうして、投手の最大の役目が防御することにあり、その目的から名付けたもので、失点とか自責   点という言葉はその結果を表すに過ぎません。従ってサッカ-のゴ-ルキ-パ-や相手チ-ムか   らの得点をできる限りゼロに抑える目的から生まれた言葉とは、ちょっと意味合いが違うのではな   いでしょうか。サッカ-は1点も相手に与えたくないでしょうが、野球ではケ-スバイケ-スで点を   やっても試合を早く進めたいということがあるのです。お互いのスポ-ツの性質の違いとも言える   のではないでしょうか。   一番、解りやすいのが次の例です。サッカ-では残り5分の段階で相手に3点、4点取られてしま   えばほぼ絶望となるでしょうが、野球では3点、4点負けていても9回裏に逆転サヨナラ満塁ホ-   ムランという、メ-クドラマがあるのです。1点の攻防にしのぎを削るのが面白いか、思わぬどんで   ん返しを期待するか、それは各自の自由な選択です。でも前者は野球にもあるのです。   こうした話題があがると、ついついどちらが面白いかというところに、最後は話が逸れてしまいます --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月11日(金) NO.364 私達にできること     長崎の幼児誘拐殺人事件の犯人が判明しました。しかも12歳の中学1年生が犯人という、最   悪の結果となってしまいました。彼の学校の成績は優秀だったと聞きます。それがなぜ、罪のない   幼児に対して? いくら考えても解りません。本人は誰でも良かった、たまたまその子が居合わせ   ただけと供述しています。たまたま居合わせただけでは、被害者の親にとっても、とてもやりきれな   い気持ちのことでしょう。   どうしてこうした事件が起きるのでしょうか。学校では、池田小学校のような悲惨な事件が起こって   からは、出入りする不審者について管理体制を強め、対策をいろいろと考慮しています。   でも生徒の中からこの種の事件が出たら、どうにも防ぎようもありません。個々の心の問題まで、   なかなか踏み込むことができないからです。加害者が通った中学のPTA会長が言っていたように   この事件を教訓として、親子の関係も含め、今もう一度自分達の足下を見つめ直す時だと思いま   す。子供に異常があるときは、必ず何らかの発信をしているはずだと言われています。   それを見逃さないのも親の責任です。そして命の尊さを強く訴えていかなければなりません。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月10日(木) NO.363 健康に役立つ調味料     定期的に送られてくるレポ-トの中に、健康に役立つということで調味料の話が載っていました   まず自然塩ですが精製塩と違って、生命の維持に欠かせない70種類のミネラルが含まれていま   す。次にゴマですが、コレステロ-ルが血管に沈着するのを防ぎ、成人病(生活習慣病)予防に   とても効果的だと指摘しています。   そして今、注目を集めているところの酢ですが、アミノ酸などが含まれていることにより、疲労回復   代謝の促進、ストレス解消に効果を発揮し、食欲増進にも繋がると言われています。   この他、味噌は良質なタンパク質が多く含まれていることから、消化吸収率が抜群に高く、健康維   持の強い味方です。   どれも日本では古来からずっと引き継がれ、和食には欠かせないものばかりです。   近年、健康志向の一層の高まりから、その食を見直して気がついたところですが、日本人の先見   性というか、その食文化には改めて敬服します。「先人は偉大なり」そして優秀民族である、この   日本人に生まれてよかったのが実感です。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月 9日(水) NO.362 リニアカ-を見学して     先日、PTA研修旅行で山梨のリニア実験設備の見学に行ってまいりました。   将来的に東京-大阪間を1時間で結ぶ、リニア中央新幹線の設置に向け、その導入試験をいろ   いろと行っているところです。   超電導状態(ある種の金属物質を一定温度以下にしたとき、電気抵抗がゼロになる現象)のコイ   ルに一度電流を流すと電気抵抗がゼロのため、ロスなく大電流を流すことができ、また一度流した   電流はその電源を取り除いても永久に流れ続け、強力な磁石(超電導磁石)となります。   このしくみを利用したのが、中央新幹線で考えられている超電導リニアモ-タ-カ-の原理です。   最高速度550Km、もちろん世界では最高速の鉄道となります。また発生する磁力により、車両も   10cm程浮上することから騒音や振動も少なく、環境に優しい新時代の交通手段とも言えます。   東京-大阪間が1時間という夢のような話ですが、今の日本の経済状態のままでこのシステムは   果たして実用化されるでしょうか。確かに素晴らしい乗り物には違いありませんが、こうした整備の   前にもっと優先してやらなければいけないものが多いと思います。   また便利になりすぎると逆に不都合を生ずることもあります。   「狭い日本そんなに急いでどこへ行く」確かそんな言葉をいつか言っていましたね。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月 8日(火) NO.361 信 頼     信頼という意味を考えてみました。その言葉の通り、信じて頼ることができることです。   それではどうやったら、それを獲得できるのか、考えてみると容易ではないことのように思えます。   まず打算がそこにあっては成り立ちません。本当に相手のことを思いやり、優しい心がなければ   芽生えることができません。そして人は誤魔化せても、自分自身を偽ることができないわけで、全   てに誠実さを備えていなければいけません。   こう考えると、他人に認められたいという気持ちではなく、自分が信じた通り、裏表なく黙々と実践   し継続することから生まれるものと思います。   でも人間は必ず何かしら見返りを求めるものです。ですから、この本当の意味での信頼を獲得す   るのは容易ではなく難しいものと思います。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月 7日(月) NO.360 命の大切さ     生憎の雨模様のお天気で、織姫と彦星の年1回のデ-トも残念ながら適いそうもありません。   この七夕というロマンチックな日でありながら、このところ世相では暗いニュ-スが続いています。   長崎市では4歳の幼稚園児が誘拐され、立体駐車場の上階から突き落とされて死亡するという、   痛ましい事件がありました。その後、商店街の防犯カメラにそれらしき2人連れが写っているという   事実が判明され、犯人は若い少年ではないかという説が浮上してきました。   また一方では沖縄の中学2年生の少年が、他の13歳から16歳までの少女を含む、少年達4人   に殺害されたうえ、埋められるという考えられない事件まで起こりました。テレビのニュ-スではこ   の中学の校長先生が、イジメはなかったと変に言い張っていたのが気になりましたが、本当に中   学生なのか信じられない出来事です。鉄パイプなどでさんざん殴打し、死亡したと判った途端発覚   を恐れ、埋めてしまうとは何とも言葉がありません。   このように、あまりにも命の大切さを軽視する出来事が続いています。加害者の女子生徒の中学   では全体集会が開かれたそうです。この場で学校長が「人間のかけらもこの行為に感じられない。   暴力で物事を解決するのは大変な間違い。絶対に許されることではない。命の大切さをみなさん   もいま一度考えてほしい」と訴えた通りです。他人の痛みを知る教育が今、求められています。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月 4日(金) NO.359 日本のオ-ルスタ-     日本のプロ野球のオ-ルスタ-メンバ-が発表されました。   今年はオ-ル阪神対パリ-グの対決になりました。もう明日にでもマジックが点灯されようとして   いる絶好調、タイガ-スゆえ、これは仕方ないかもしれません。   中継ぎの岩瀬(中日)、抑えの高津(ヤクルト)以外、11部門中9人が独占です。やはりイマイチの   巨人からはファン投票で誰も選ばれませんでした。これもペナントレ-スを象徴しているかもしれま   せん。こうなったら松坂対阪神の対決に注目するしかありません。左の金本、桧山、片岡がいかに   松坂を攻略できるか、気が早いと言われるかもしれませんが、眺めるポイントは日本シリ-ズを見   据えるところまで来てしまいました。 個人的にはインコ-スの低めを、右脇をたたみ見事に左中   間に持っていく、今岡のバッティングが大好きです。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月 3日(木) NO.358 墓地を買い求める     東京の青山墓地が何十年かぶりで売り出されたと聞きます。その価格は何と1坪1000万円か   らとのことです。もっと驚いたのはこれに2000件もの申し込みがあったことです。   世の中、デフレだの不況などと言われているものの、やはりあるところにはあるものです。   新時代の立役者、大久保利通や忠犬ハチ公の上野教授などが眠る、由緒ある墓地と知られてい   る青山墓地ですが、買い求める一番の理由が住んでいる所から近いからと言います。   この事実からも、お墓参りが年に1,2回が平均とのことですから、昔と違って現代人はわざわざ   出掛けるというのが嫌に感じているような気がします。私の場合は、息子に任せていてもいつ自分   の墓が建つか心配なので、いち早く、まだ元気な親父が自分で作ってしまいました。   これも少し情けない話ですが、2025年には3人に1人が65歳という高齢化社会を迎える日本、   自分達の老後をしっかりと見極めている人達が意外と多いものです。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月 2日(水) NO.357 重心を低くして生きる     尊敬する(株)タニサケの松岡会長がその社内報でこんなことを書いてありました。   人に自分をよく見せようとする、背伸びする自分がいます。特に若い頃は外見を気にして、ブランド   物を身に着けて歩いており、外見のみならず心まで飾っていました。   今はそうしたものに興味が薄れましたが、依然としてありのままの自分を見せられず飾っています   人に対して背伸びをした自分は、次にその人に会うとき、もっと背伸びをします。このことが重なる   と、もう犯罪者並みの虚飾人間です。この虚飾人間にならないためには、もっと謙虚になって、人   様のお役に立つような実践を積み重ねることです。   こう言われて、「人間下座の経験のない者は、まだ試験済みの人間とは言えない」との森信三先   生の教え通り、ゴミや吸い殻を拾ったりゴミ箱を洗うなどの下座行の最たるものと言える、トイレ掃   除を実践しています。このところ私も忙しさにかまけて、この掃除を少し怠っていますが、こうした   実践の積み重ねが自分の人生を良くし、心の安定をもたらすものだと確信しています。   「重心を低くして生きる」はとても味わい深い言葉です。 --------------------------------------------------------------------------------  ◆2003年 7月 1日(火) NO.356 満点の星     沖縄の石垣島で素敵な企画を立てているそうです。   旧暦の七夕の日に当たる、今年の8月2日の夜、8時から1時間島中の明かりを消して満点の星   空を眺めようとする企画です。この島では今から20,30年前までは、市中心部でも天の川が当た   り前のように見えたと言われています。その目的がお年寄りに昔の夜空を思い出して欲しいことと   子供達にこの島の自然の豊かさとそれを大切にする気持ちを養ってもらいたいとのことです。   何とも夢のある、ロマンを感じさせる素敵なイベントです。とても羨ましく感じています。私達が現在   住むところでは、皆が統一して揃う、この種の企画はとても無理なものでしょう。   でもただ電気の節約をと、自分達の都合で勝手にテレビなどで呼び掛けているのではなく、無理を   承知でこうした素敵な企画を考えたらどうでしょうか、東京電力さん!   人間の持っている感性に訴えるものであれば、時間が掛かってもきっと人々の心を動かし、大きな   力になるものです。 -------------------------------------------------------------------------------- --------------------------------------------------------------------------------