会長の”三行日記”

2011.09.30

頑張るシニアエイジその1 No.2083

先日のテレビ「クロ-ズアップ現代」で50~60歳代で起業している、頑張っているシニアエイジのことを取り上げていました。まず成功しているケ-スです。
 
一人目は63歳になる社長が営む翻訳会社です。7年前、独立してこの企業を立ち上げ、今では社員100名、年間14億円もの売上げがある、業界大手の会社にまで成長しています。
 
社長である中嶌さんは20年以上銀行に勤め、主に中小企業を相手に営業していましたが、ある時取引先の翻訳会社に引き抜かれました。そして翻訳の仕事に従事していたのですが、組織の中では十分自分の力を発揮できないということから、思い切って50代半ばで独立したのです。
 
その仕事は製品などの取扱説明書の翻訳に特化しました。そして50以上の言語に対応したことから、次々と引合いが生まれていき、社長自ら第1線の営業に立っていったのです。
 
新しい会社の開拓や新しい事業をやっていく上では、営業力はすごく大事な要素だと言われています。銀行時代、多くの経営者に接してきた、この営業力を活用できたというのです。
 
そして自分が接した尊敬する経営者なら、きっとこうしたのではないかと思い、従業員を全て正社員とする方針を打ち立てました。社員の募集を掛けたところ、不況で喘ぐこの時代、派遣社員や一時従業員の数は半端ではありません。
 
そうした中、留学経験者がいっぱい含まれていて、大きな戦力となっていったと話しています。やはり会社が成長していく上では、この人の使い方というのが大事な要素であることを改めて知らせてくれました。
 
これなど、まさに中小企業家同友会で言われるところの人間尊重の経営そのものです。社員にその多くの時間を費やしている仕事へのやりがいや、人間としての生きがいをいかに持たせているかが問われているのです。
 
それにシニアの強みでもある、経験と知識、そして幅広く培った人脈を持つ経営者が加わったら、やはり会社としての飛躍する大きな要素ではないでしょうか。他にも紹介されていた事例はまた次回紹介させて頂きますが、ただ流されているだけのような私たちにも、それなりの警告を発せられたような気がします。