会長の”三行日記”

2016.01.27

表純子さん No.2801

 表純子さんってご存知でしょうか。その道の人なら知らない方はいないと思われますが、ベテランとして活躍している女子プロゴルファ-です。その表さんが昨年、ツア-記録更新となる155試合連続出場という記録を6月に達成しました。そしてその後も175試合まで記録を伸ばし続けています。

かつて鉄人と呼ばれたプロ野球の衣笠さんなどの記録と比べたら、175試合という数字は大したことはないと思われるかもしれませんが、2011年のシ-ズンから5年間フル出場を続けていると言いますから、やはり凄い記録と呼べるのではないでしょうか。

また野球と違って個人競技のゴルフは、プレ-ヤ-自身への負担も増すものと思われます。何しろ野球は個人の成績が多少落ちてもチ-ムが勝つということがあるでしょうが、ゴルフはそうはいきません。全て個人である本人の両肩に責任がかかってくるわけです。

その間、やはり平坦な道のりではなかったと言われます。2014年11月には試合当日の早朝に、母の他界を知らされました。ですが親族の後押しもあって、辛い気持ちに鞭打って試合に出場したのです。またゴルフですから背中や手首も痛めることもあります。

それでも周囲の「無理に出なくてもいいのでは」という声を振り切って、「振れないほどのけがではない」と我慢強くクラブを握り続けたと言います。この出場に本人がこだわり続けるのは、過去の悔しい経験があるからです。

プロテストに合格してから5年間、予選の成績が振るわずツア-への出場が十分得られなかったそうです。そのときの気持ちから「試合に出たくても出られない人がいる」という思いが強く、シ-ド権を獲得してからも下積み時代の貪欲な姿勢を忘れていないと言われます。

この困難が絶えない彼女のゴルフ人生を支えてくれたのが、キャディを務めているご主人の広樹さんの存在です。プレ-中はキャディに徹し助言を送り続け、家では余計な負担を掛けないように洗濯や掃除といった家事まで一人でこなしていると言います。

琴奨菊関のコラムでも触れましたが、まさに内助の功の逆パタ-ンでもあるわけです。これではプレ-ヤ-本人もゴルフだけに集中できるというものです。夫唱婦随で、いつまでもこの連続出場を伸ばしていきながら活躍してもらいたいものです。「仲良きことは美しかな継続は力なりですね。