会長の”三行日記”
2011.11.30
宿坊 No.2118
沖縄防衛局長が不適切な発言で更迭されました。いくら酒の席とはいえ、相手はジャ-ナリストとの懇談ゆえ、そんなことを語れば問題になるのが分かりそうなものですが...。これで普天間基地移設交渉が益々難しくなるような気がします。ちょっとデリカシ-が無さすぎますね。
さて11月も今日で終わり、明日からはいよいよ師走です。毎年のことながら1年経つのが本当に早いものですが、12月になった途端、気忙しくなるから不思議なものです。
そして今年は例年より少し暖かい日々が続いているように思えますが、もう少し余裕が出てきたらこんな旅がしてみたいものだという、お寺に泊まる「宿坊」の旅が紹介されていましたので触れてみます。
宿坊はびっくり箱と言っている方がいるほど、その魅力は少なくないようです。座禅などの体験や精進料理、そして普段は入れない国宝級の建物や庭園が見られるところもあるそうです。
人知れず静寂の空間で、月に照らされた廊下や早朝の清々しい庭に佇む自分の姿を想像するだけで、何とも言えない心地よい思いがしてくるものです。
その選ぶコツは何をしたいかテ-マを定めることだと言われます。写経や座禅、またご本尊に唱えるお経の解説をしてくれる所もあれば、滝に打たれたり、尼僧体験など女性専用の所もあると言われます。
料金は1泊朝食つきで4000円台から、2食で1万円ちょっとのものがほとんどとのことですが、ホテル形式もあるそうです。その1つ、精進料理がおいしいとの評判がある京都・浄蓮華院を紹介していました。
三千院から少し坂を上がったところにあっても、観光客で賑わう三千院とは打って変わった静けさに包まれていて、聞こえるのは鳥のさえずりや川のせせらぎなど自然の音だけだそうです。
翌朝、庭の鐘もつかせてもらい、朝のお勤めで一緒に般若心経を唱えたとのことですが、煩悩を洗い流すような、味わい深い心地よさがあったと言われます。
しばし俗界から離れ、こうした空間に包まれるのも、なかなかできないだけにあこがれますね。写経などもやってみたいと思うようになったのは、枯れてきた年代に突入したためでしょうか。でも是非実現したいものです。
2011.11.29
ちょっと良い話part85 No.2117
「決意の日」父さんへという、新聞に載っていた恋文大賞の大賞作品です。
「父さん、恥ずかしいから参観日に来ないで!」小学校最後の父親参観を拒んだときの、父さんの悲しそうな顔は、十年経った今でもぼくの脳裏に焼き付いています。
ぼくは塗装職人の父さんを恥ずかしいと思っていました。ペンキだらけの服に、ガサガサの手、シンナ-くさい車。そのすべてが大嫌いでした。
ぼくが風邪をひいても、母さんと二人で現場に出て、朝早くから夜遅くまで、休みもなく働き続け、おまけに冬は出稼ぎで本州に行く。ぼくは寂しくて、父さんと母さんの苦労も知らず、自分勝手に反抗していました。
自分のいたらなさを親のせいにして、家出もしました。あの日、「もう家には帰らねえ!」と睨み付けたぼくに、「ちゃんと飯食ってるのか。風邪ひいてないか」と、父さんは笑顔でした。
殴られると思っていたぼくは拍子抜け。こぶしのやり場に困りました。父さんがすい臓がんで余命1ヶ月と告知された日も、ぼくは家に帰らず、遊び歩いていました。
父さん、ごめんなさい。なぜ反抗したのか、自分でも理由がわかりません。父さん、会いたいです。話したいことがたくさんあります。孝行したいときに親はなし、と言いますが身に沁みます。
高校の卒業式に、父さんからもらった三行の手紙は、ぼくの宝物です。「卒業おめでとう。父さんはペンキ屋の仕事に誇りを持っている。命を懸けている。千ヒロもそんな仕事に巡り会ってほしい。職業に貴賎なしだよ」
父さん、ありがとう。ぼくは薬剤師を目指して薬科大学に行きましたが、どうしても父さんの跡を継ぎたくて、大学をやめる決意をしました。
父さんが死んでからは、母さんの仕事も激減し、抜け殻のようになっています。今日は父さんの命日です。ぼくの決意が正しいかどうかはわかりませんが、明日から母さんと一緒に現場に出ます。
父さんの分まで、母さんに孝行するつもりです。 父の志を 受け継ぐ心 実直に
まさに孝行したいときには親はなしという、ことわざどおりですね。私もいじけていた時代がないわけではありませんが、夜遅くまで黙々と働いているオヤジの背中を眺めて、自分が情けなくて涙が出てきたことがあります。
言われるとおり職業に貴賎はないわけで、凛とした親の背中に教えられることは少なくないものです。
2011.11.28
ユニクロの新たな戦略 No.2116
大阪秋の陣とも言われた大阪府知事・市長ダブル選挙は、橋下さんや松井さんの維新の会が圧勝しました。天声人語にも書かれていましたが、政策論争というよりは、橋下さん本人の好き嫌いを問われた選挙のようにも見えましたが、これで無駄な二重行政などが省かれていくのでしょうか。
さてユニクロで知られるファーストリテイリング社が、またまた新たな試みを始めました。つい先日も61周年とかいって、創業感謝祭のセ-ルをやっていたようですが、この会社、結構ユニ-クなことを考えるものです。
その新しい試みとは、来年にも現在の大学新卒の一括採用方式を見直し、その採用時期を現在の年1回から通年として、選考する学年も問わないということです。
つまり大学3年から4年に掛けて就活するのが一般的なのですが、1年生のときから採用試験を受けることができる、従来の慣行にとらわれない方式を採用するというのです。
この理由を同社・柳井社長は「一括採用だと、同じような人ばかりになる。1年生の時からどういう仕事をするか考えて、早く決められる方がいい」と話しています。
そして1年生のときに採用が決まれば、在学中各店舗でアルバイトをしながら仕事を覚え、卒業と同時に店長として就任するコ-スも描かれると言います。
まさに企業側だけでなく、学生にとっても余裕を持って学生生活を送られる、一石二鳥のアイディアのような気がします。先日の静大連携高座でも、大学生を相手にこの就活と留学という点についても、少し話をさせてもらいました。
最近は少しその時期を遅らせているようですが、今までは3年生のときからこの就職活動に追い回されることから、本来の大学生活が阻害されるのではないかという懸念からです。
またそんなこともあり、日本を飛び出して外側から眺めてみるという、留学などにチャレンジする学生が減る傾向にあります。ユニクロのような採用をする企業が増えれば、1年生のときから通年で4年間就活が可能となるわけですから、余裕を持って挑むことができ、こうした問題解決も図れるというものです。
まさに既成の枠から外れて生まれた、発想の転換ではないでしょうか。やはり差別化された企業は違います。一事が万事とも言われますが、横並びではない、こうした取り組みや発想からも現在のユニークな製品が生まれるのでしょう。
ただ、先日の創業謝恩セ-ルについては、60年という区切りの年ではなく、確か61周年だったと思われるだけに、少し昨年の同企画に味を占め、2匹目のどじょうを狙った営業戦略のような気がします。
まあ、柳井社長のみならず、企業としても東北被災地への協力支援が少なくないだけに、野暮なことはあまり言わないでおきます。とにかく、絶えず新しい発想を求め、展開を図っている企業には違いないものです。
