会長の”三行日記”

2011.03.02

観たいと思う番組 No.1966

なかなかテレビで観たいと思う番組が少なくなっている中、やはりNHKはいいドラマを作っていますね。1つは朝の連ドラである、「てっぱん」です。私は朝なかなか、ゆっくりと観れないことから、お昼とか、一週間の終わりにまとめて放映するものを観ますが、結構この番組にはまっています。
 
何と言っても、家族がお互いに温かく支え合う、ほのぼのとした姿に、時として泣かされてしまうものです。何しろヒロインの取り巻きに、芸達者な素晴らしい俳優陣を集めています。
 
おばあちゃんである、富司純子さんや、育ての両親である、遠藤憲一さんと安田成美さんがとにかくいいですね。セリフがなくてもその表情だけでしっかりと語っている富司さんや、お腹を痛めた子でなくても我が子として育てればきっとこんな風だなと思わせる、安田さんの表情が素晴らしいように思えます。
 
また不毛地帯であれだけの憎まれ役を買って出た遠藤さんの変わり身は、さすが役者だなと感心してしまいます。きっと今回そのファンも増えたのではないでしょうか。
 
もう一つは今年こそと思い、初回から見続けている大河ドラマ「お江」です。例年最初を見逃してしまうと、なかなか年間通して観れないものですが、今年は意識していたこともあって何とか続いています。
 
前回の放送では、柴田勝家を演じている大地康雄さんが良かったですね。伝えるところによると、ドラマの内容通り、撮影中以外でも豪華女優陣とは一切目も合わさず、口もきかないでいたみたいです。
 
ご本人いわく「あれだけの美女たちに囲まれて演じるのは、俳優をやってきた中で初めての経験で、緊張して舞い上がってしまった」とのことらしいのです。
 
ドラマの中でも、自分が忠誠を誓った大将・信長の妹を、秀吉との関係という理由からにせよ、妻として迎えることになった勝家の律儀さと当惑ぶりを見事に演じていました。何しろお市の方が絶世の美女と言われたからです。
 
ところが、勝家は皆が知るところの剛直な武将ですが、見た目はお世辞にも良いと言えない不細工な風貌なのです。ですから女性との縁もなかったわけで、突然降って湧いた妻と3人の娘への扱いにドギマギするわけですが、お江のあることから豹変し、領民や部下思いの名君と呼ばれた一端を覗かせます。
 
こうした難しいガラッと変わる役柄を見事に演じているわけです。一部で主人公を演ずる上野樹里さんから、あのノダメのイメ-ジが抜けないという指摘もあるみたいなのですが、大地さんは「役への取り組みが非常に真摯で、心配りのある方」と褒めています。
 
そんなわけで、契約カメラマンの不祥事をまるで鬼の首を獲ったように、民放から突付かれているNHKですが、やはり観たくなる番組作りに努めているように思えます。民放も安易に製作できる番組ばかりに走らず、もう少し心揺さぶられる番組を是非、提供してもらいたいと思っています。