会長の”三行日記”

2012.07.25

女子ソフトの意地 No.2252

巷では土曜日に開幕するロンドン五輪の話題で持ち切りとなっています。こんな中、それを皮肉るわけではないのですが、朝日新聞・天声人語にソフトボ-ル女子世界選手権で、日本が42年ぶりの優勝を飾ったことについて触れていました。
 
ご存知の通り、前回の北京五輪では宿敵アメリカを決勝で倒し、日本中が興奮した優勝を成し遂げました。血豆を潰しながらの、熱投ともいえる上野投手の3連投は、今でも多くの方が思い出すことができるのではないでしょうか。
 
しかし今回の五輪からは野球と併せてその競技から外されてしまいました。世界の中での競技人口が少ないとの理由からですが、一番はヨ-ロッパでこの競技が普及されていないからでしょう。
 
記事によると、こんなこともあり熱が少し冷めたことから、今回の世界選手権の結団、壮行会にはテレビカメラが1台もなかったと言います。従って事前にはニュ-スで知らされることもなく、私たちは世界選手権があったことすら知りませんでした。
 
優勝後、「日本の皆さんにソフトボ-ルは健在だとお伝えしたい」という、共同通信の配信による宇津木監督のコメントで、メディアの移り気をチクリと刺された気にもなると伝えています。
 
この女子ソフトの金は4年前、堂々と1面トップを飾りました。その紙面の端っこに「なでしこ銅逃す」と掲載されていたそうです。また、地味だった花はその後に大ブレ-クし、現地時間の今日、開会式に先だって初戦に臨むと記されています。
 
大きくその立場が逆転したようですが、女子ソフトにもまだまだ譲れない意地があるものと思われます。エ-ス上野投手はまだまだ健在です。五輪がなくなった今、モチベ-ションは下がったかもしれませんが、42年ぶりの制覇は見事としか言えないのではないでしょうか。
 
そして一方のなでしこにも同じことが言えます。ワ-ルドカップの制覇の前、日本を立つ時の見送りはほとんどなかったと言います。それと打って変わって、今度は大フィ-バ-での旅立ちでした。
 
たぶん前回感じられなかった大きなプレッシャ-が、選手の間に圧し掛かっているのではないでしょうか。大きな期待を背負って、これに応えるというのは結構、大変なはずです。是非、この見えない大きな力に屈せず、自分たちのサッカ-を貫き、大願成就を果たしてもらいたいものです。