会長の”三行日記”

2012.07.30

多発する熱中症 No.2255

ロンドン五輪が始まってから毎日寝不足の日が続いているのではないでしょうか。なかなか日頃の実力を十分発揮できない人もいれば、17歳の水泳高校生・萩野くんのように、この時とばかり渾身の力を出し切って銅メダルを獲得する選手も出てきます。
 
若いっていいなと思いながら、無欲の大切さも知らされています。まだまだ眠れない日が続きそうです。さて高校野球も各地でほぼ代表が出揃ったようですが、この炎天下で熱中症に掛かる人が少なくありません。
 
この応援の観戦中、運ばれる人もいれば、ハウスの中で農作業中、熱中症に掛かり亡くなってしまった人もいます。また閉め切った家の中で掛かってしまう人など、熱中症は侮れないものとなっているものです。
 
そもそも熱中症とは高温多湿な環境で、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温調整機能がうまく働かないことにより起こります。その症状はさまざまで、発熱、筋肉痛や大量の発汗、吐き気や倦怠感、重症になると意識障害などが起こり、しばしば命にも関わってくるものです。
 
昨今の巷の気温は、人間の通常時の体温を超える37度以上にも上がっています。それゆえ水分が不足していたり、体の調子が悪かったりするときは体温調整機能がうまく働かないのでしょう。
 
昨年この時期に熱中症で救急搬送された人は全国で約4万人と言われています。このうち44%が65歳以上の高齢者とのことです。そして重症患者の60%は室内で熱中症にかかっているそうです。
 
なかでも高齢者の場合は、夏の夜、エアコンや扇風機をつけず、窓を閉め切って蒸し風呂状態で寝ている間に熱中症にかかり、朝、亡くなって発見される事例も少なくないと言われています。
 
このため高齢者には特に要注意というものですが、暑さや水分不足に対する感覚機能や、体の調整機能も低下している高齢者ゆえ、こまめな水分補給だけでなく、室温や換気にも十分注意を促さなければいけないということでしょう。
 
でも不思議ですね。私たちの高校時代、炎天下での野球の練習でも水を一滴も飲ませてもらえないものでした。それでよく、今で言う熱中症に掛からなかったものです。
 
でもやはりク-ラ-とかもありませんでしたし、そうした排気熱もたちこめてはいませんでした。体の抵抗力も違っていたのでしょうね。とにかく五輪の最中でもありますし、熱中症の原因にもなる寝不足には特に気をつけたいものです。暑さに負けず、この厳しい夏を乗り越えていきましょう。