会長の”三行日記”

2012.11.15

衆議院解散 No.2313

野田首相による突然の解散宣言です。昨日の党首討論の中で、衆議院解散を迫る自民党・安倍総裁との約束に応じ、16日に解散する旨発表致しました。
 
これにはそれと引き換えに、特例公債法案と、違憲判決の出た1票格差を是正する法案を成立させる条件要求が首相にはあったわけですが、自民党が呑んだことから解散という運びとなったのです。
 
この他、衆議院の定数是正となる比例代表定数40削減と、議員歳費の削減も求めたわけですが、安倍さんが難色を示したため、これは来年の通常国会での確約を自公両党が協力するということで、解散の表明に至ったわけです。
 
これでいよいよ、来月16日に実施される年末選挙となりました。急遽、このような展開に至ったのは、何と言っても第3極の政治勢力と言われる、維新の会や太陽の党などの影響が少なくありません。
 
できればその準備が整わないうちに、選挙を実施したい事情があるのです。と言っても現政権の民主党が大負けするのは誰が見ても明らかです。それなのになぜというものですが、野田さんはこのところずっと言われ続けていた、近いうちにという発言をめぐっての、うそつき呼ばわりが本当に嫌だったのでしょう。
 
それと民主党の中にも、この解散をめぐって、したくないということから野田降ろしというのが始まっていたとも言われ、内閣不信任案可決の可能性がないこともない四面楚歌のような状況で、それなら早く手をうっておこうと、伝家の宝刀を抜いたのです。
 
この解散表明の中で、少し共感を持てたのが条件に出した、定数是正とそれまでの間、議員歳費を削減する「身を切る改革」の確約を求めたことです。以前から国民に消費税増税を求めながら、なぜ自分たちは少しも身を切らないのか、とても納得のいくものではありませんでした。
 
それはさすがに野田首相の頭の中に、いくらかでも引っ掛かっていたのでしょう。こうでなくてはいけません。この最後になって、真のリ-ダ-らしくなったのも、何とも皮肉な話です。さて、かくして年末の選挙になったわけですが、結果はいかなることでしょうか。
 
自民党が再び政権に返り咲いたとしても、大きく世の中が好転するとも思えません。またそういった意味でも次の選挙ほど、誰に、どこの党に、入れてよいのか、全く判らないのも珍しいことです。とにかく各党の政策を、私たちは注意してしっかりと見比べなければなりません。