会長の”三行日記”

2013.01.18

1点を取りに行く今年 No.2342

今年の3月にはまたWBCが開催されます。過去2連覇している日本ですが、今回はちょっとその様相が違っているようです。日本人大リ-ガ-は一人も入っておらず、純正の和製ジャパンで臨むことになるのですが、長距離打者などは少なく、ホ-ムランなどはあまり期待できません。
 
ですから監督が描いているのは、守りを重視し、ヒットと盗塁を絡めた、いわゆる足で稼ぎ1点を取りに行く野球なのです。いわば力の野球に対し、本来の日本らしいとも言える、技の野球で対抗しようとしているのです。
 
このWBC作戦同様に、今年の日本経済もこの1点を取りに行く1年にという見出しで、載っていた記事になるほどと納得させられましたので、ちょっと紹介したいと思います。一部抜粋しています。
 
今年に入って、本格的に安倍政権が動き始めた。景気の回復を第一の公約に掲げ、それを期待して一票を入れた国民も多い。しかし、いきなりGDPが急激に上昇して失業率が下がり、家計が持ち直すとは誰も期待していない。

日本の置かれている状況が、それほど単純ではないと誰もが理解している。日本は今、豊かさの中にいる。テクノロジ-は進化を遂げ、多くの願望は商品として実現された。また、人口の減少が進み、市場の縮小傾向は年々進んでいる。

そのような時代に、市場を活性化させ、景気を好転させる起死回生のサ-ビスや商品は生まれづらい。かといって、かつての大量生産・大量消費が好景気を呼ぶという風潮に乗るのだけはやめたい。

東日本大震災を通して学んだように、地球環境や資源の有効活用を考え、本当に必要なものは何かを選んで消費したい。
日常のささいなことに幸福を感じられるような人になりたい

企業も長打を狙わず小さな成功を積み重ね、確実に消費者との信頼と自信を回復しよう。一部メディアでバブル到来を期待する向きもあるが、同じことを繰り返すのはもう、やめたい。しばらくは等身大の幸福を実感しよう。

 
まさに身の丈に合ったことから始めようと説いています。言われるとおり、必要は発明の母とも呼ばれているとおり、満ち足りていればなかなか新しいことは生まれません。
 
そうすると自身の力量も省みず、無理して背伸びして事を起こすよりかは、小さくても地道に、人々の役に立てるようなことから始めよということではないかと思われます。
 
まさにそれは私たち中小企業の戦略でもあり、生き残る道とも言えるものです。人々が何を望んでいるのか、またどんなことに不平不満を感じているのか、しっかりとそのニ-ズとウォンツを掴まなければいけない時代でもあるわけです。