会長の”三行日記”

2013.09.02

携帯・PCのない生活 No.2450

 先週の火曜日以降、細かな仕事でバタバタと動き回ることが多く、このカキコミもできず大変失礼致しました。でも工事で出掛けることの多かった8月が過ぎ、一段落しようとしている現在、少しでもお引き合いを頂けることはとても有難いことです。やはりそうした積み重ねを大事にしなければと思っています。

さてパソコンやネット、そして携帯といったデジタルなものから、なかなか離れられない毎日ですが、そんな生活から1週間、断つことを試みた記者の記事が載っていました。

パソコンで原稿を書き、スマ-トフォンでメ-ルを確認する。下調べにはインタ-ネットが欠かせない。自宅では眠りに落ちる寸前までスマホを触っている。そんな30代の記者の挑戦は以下の通りです。

記者になって9年。寝る時も風呂に入る時も、携帯を手放せない生活を続け、仕事用にも届くメ-ルをスマホで確認し、1週間に数百通、休日も返信する、便利なようだが追い立てられる気持ちが増していた。

先輩から断デジを提案されたときは、「そんな生活から解放されるなんてラッキ-」と二つ返事で引き受けた。断つのはパソコン、仕事用のスマホと私用携帯、テレビ。公衆電話か固定電話を使い、スマホには出ない。

メ-ルは読まず、ニュ-スも見ない。記者としては致命的な状況だ。外出時は公衆電話から担当部長に定時連絡し、伝言や指示を聞くことにした。断デジ初日の月曜は大阪出張。自分でも驚くほど心細くなった。

タクシ-の運転手さんに断デジのことを話すと、「あんた、仕事する気あるんかいな」と鋭い突っ込み。「そんなん無理無理」という予言は当たることになる。この後、いきなり午後1時の定時連絡に失敗。公衆電話が見当たらない。

出張は児童虐待問題のためだった。通常、原稿はパソコンで書いて専用回線で送る。断デジは不便この上なかった。シンポジウムの分科会の時刻を調べたくてもチラシに電話番号はなく、「詳しくはホ-ムペ-ジへ」。

企業の問合せ先がメ-ルアドレスだけのことも多く、「ネットを使えない人は困るだろうな」としみじみ感じた。 「勝負原稿は必ず手書きする」という先輩がいる。その方が頭がクリヤになり、いいものが書ける、と。やってみたが、消しては書きの繰り返し。いつもの5倍、時間が掛かり、頭の中で文章を組み立てられていないのがわかった。

断デジをして良かった数少ない経験だった。日曜日は休み。小銭を持って自転車でぶらぶらした。初めて解放感を味わったが、次第に不安になり、会社に寄って重大事が起きていないか様子をうかがった。

私用携帯に届いた同僚の結婚や飲み会を知らせるメ-ルは、全て見逃して1週間は終わった。苦しかった断デジ生活。想像以上にデジタルに頼り切っていた。腹の据わった同僚記者なら、もっと伸び伸び楽しめたかも。

本当に想像以上に苦しかったのではないでしょうか。インタ-ネットは昔で言えば百科辞典代わりです。ですから分からないことがあればすぐネットで検索します。また催しごとの連絡や、礼状までメ-ルを使用するのは当たり前のこととなっています。

それゆえ、現在ではその環境から離れたら、極端に言えば仙人のような暮らしとなってしまうのです。そう考えると結構、危ない社会とも言えるわけです。ある意味、記者が言われるように、便利になったがゆえに追い立てられ息も抜けない世の中とも言えるわけですね。