会長の”三行日記”

2013.11.05

感動の楽天シリ-ズ制覇 No.2481

 ついに楽天が日本一になりました。球界の盟主とも言える、宿敵・巨人を倒しての堂々の日本一は、今尚、苦しんでいる東北の方々にとって、星野監督が言っていた雀の涙どころか、大きな元気と癒しをもらえるものになったのではないでしょうか。

それにしても異常なくらいの興奮と感動をもたらしてくれた日本シリ-ズ第7戦でした。特に前日の第6戦で160球も投げ完投した田中将大投手が、最終回マウンドに上がった時は球場のみならず、お茶の間でも最高のボルテ-ジが上がったのではないでしょうか。

テレビでも解説者の元投手の工藤さんが言われていたように、前日160球も投げれば肩から肘にかけて腕がパンパンに張って、とても投げれるものではないとのことです。まさに支えていたのは前日の口惜しさを晴らし、何とか優勝したいという、一途の精神力だけだったものと思われます。

ですから観ているこちらまでが何とか勝たせてあげたいという、強い気持ちになるものです。この執念と選手ひとり一人が持っていた、自分たちが優勝して東北を少しでも元気にさせてあげたいという思いは、私たちに涙が出るくらいの大きな感動を与えてくれました。

そうした意味ではやはり解説の古田さんが言っていたように、球史に残る日本シリ-ズではなかったではないでしょうか。正直、本来の力からすれば巨人の方が一枚も二枚も上だと思います。その巨人が持ち前の打棒が振るわず、対する楽天が失うものが何もないと伸び伸びとやっていたのに加え、東北地域を全て巻き込んだ大応援と願いがあったからこそ、もたらした勝利ではないでしょうか。

私はいろいろな行事が重なり、観たくても観れなかった今回の日本シリ-ズだったのですが、ようやく第7戦になって初めて最初からテレビ観戦することができました。そんなことからつい力が入ったかもしれませんが、近年になく、一挙手一投足に大声を出して観たほどです。

とにかく、東北の人たちのためにも楽天が勝ってくれて最高でした。これでマ-君にとっては、おそらく日本で投げることはもうないものと思われます。一部には来年も日本でその勇姿を見たいという人もいますが、これで潔く送り出してあげることができるのではないでしょうか。

大手を振って出て行けるだけの文句なしの大貢献だったと思います。それにポスティングが認められれば、球団にも一説には50億円以上という途方もないお金が入ってくるというものです。しばらくはそのお金で思い切った補強もできるでしょうし、球団経営が潤うものと思われ、何も反対する理由がないものです。

そんなわけで今年の上原投手同様、来年のマ-君の大リ-グでの大活躍を是非とも期待したいものです。久しぶりに大きな感動を与えてくれた両チ-ムの選手の皆さんに、ただただ感謝の一言です。そして優勝を決めたのが11.3日、あの3.11の裏返しで、奇妙な縁を感じています。