会長の”三行日記”

2014.11.05

ゴルフ女子アマの台頭 No.2640

 最近女子のゴルフ中継を眺めていると、依然として韓国勢が強いのが気になるところですが、それ以外に目立つのがアマチュア選手の活躍です。彼女たちのプレ-を観ているとレベル的にはほとんどプロとの差がなく、むしろ下手なプロ選手顔負けの活躍を見せています。

まず今年4月に開催したKKT杯バンテリンレディ-スでは、何とアマチュアの高校1年生・15歳の勝みなみ選手が並み居る屈強のプロを退け、優勝までしたほどです。

これに勇気づけられたのか、2週間後の5月にはやはりアマチュアの17歳・森田遥選手と、18歳・堀琴音選手がトップで最終日を迎え、結果は優勝こそ逃したものの、それぞれ2位、4位という好成績を収めました。

このように6月までのプロト-ナメントでも、16試合のうち9試合で延べ11人のアマチュア選手がトップ10入りしているくらい、プロ選手を脅かす存在となっているのです。

こうした現象に対して日本ゴルフ協会(JGA)の川田太三さんは「道具の進化でゴルフが易しくなっているのは確か。パットはジュニアの世代の方が迷いなく打てるという面もある」と指摘しています。

またJGAのトレ-ニングコ-チのある教授は「お金持ちのスポ-ツが一般的になって、体力のある選手が出てきた。その人材が主に体幹を鍛えることにより、ぶれないスイングができている」と言っています。

確かに昔描いていたような、お金持ちのスポ-ツというイメ-ジは払拭されてきたものと思われます。このことは現在活躍している韓国の第1線の一部選手を眺めてみても、失礼ながら決してそうではないことが推測されるものです。

また2000年以降の女子アマ日本一の座に輝いているのも、全て10代の選手だと言われています。このように女子ゴルフは若年齢化が進み、その層は厚みを増しています。これではプロもうかうかしていられません。

でも近い将来、この彼女たちがこれからの主役になっていくのではないでしょうか。また思い出されるのは全米女子オ-プンという本場のメジャ-でも、16歳の高校生・橋本千里選手が見事予選を突破し、世界の檜舞台でも活躍したことです。

それからつい最近でも、森田選手が来季の米女子ツアーの出場権をかけたクオリファイングトーナメントに挑戦しています。まさに日本ツア-を飛び越えて一挙に本場のアメリカで腕を磨こうとしているのです。

このように人材は楽しくなるほど豊富にいるのです。以上のことからも6年後に東京で開かれるオリンピックが楽しみになるものです。多分、そのときは正式種目になると思われる女子ゴルフで、日本人が1~3位のメダル独占というのも夢ではありません。今からそれを願って待ちたいものです。