会長の”三行日記”

2016.06.10

上海ディズニ- No.2850

 中国で初めての上海ディズニ-リゾ-トの開園まであと1週間になったそうです。でもここにきて果たして大丈夫かと懸念される声が多く聞かれているとのことです。

それというのも、まず挙げられるのが中国人のマナ-の悪さです。既に先月の5月からは試験営業として、昨日までに130万人以上が来園したとのことですが、入場者の割り込みトラブルなどが頻発していて波乱含みの様子です。

関係者によると、人気アトラクションには長い列ができて2時間待ち、3時間待ちが常態化していて、並んだ末、「機械故障で今日はもう乗れない」と係員に一方的に言われ、入場者が詰め寄る騒ぎが何度も起きたと言います。

また入場者の列でも、係員のチェックの目を盗んで小さな子供をドンドン先に行かせ、親が子供を追いかけるフリをして結局、家族そろって割り込むなど悪質な例が頻発しているそうです。

これなどまさに中国人らしいと言えなくもありませんが、日本の観光地でも朝食のバイキング時、しっかりと並んで順番を待っている私たちの間を縫って、何食わぬ顔して割り込む姿そのままだと思われます。

そしてごみのポイ捨てや落書きは当たり前で、中には園内の草むらで子どもの放尿や排便まであったと言われます。また雨の日にトイレで手を乾かすためのハンドドライヤーに、ぬれた足を無理やり入れ、乾かしていた女性が目撃されるなど、正式開業後が思いやられる事態も見受けられます。

加えて、平日で1人370元(約6200円)、週末などは499元の入場券が、ネットで10倍前後の高値で転売され、並ばずに特定のアトラクションに乗れるファストパスまで250元で転売されるなど、“ダフ屋”が横行し、ニセ入場券でトラブルも起きています。

このようなニセモノに関しては中国らしいとも言えることですが、その他にもお得意のニセグッズやニセホテルまで横行していて、取締りの当局とイタチごっこが続いているそうです。

習近平国家主席は中国の国を挙げての威信を高める娯楽施設だと言っているみたいですが、正式な開園を前にしてこの恥ずべき事態ですから行く末が懸念されるものです。

一方、我が国のディズニ-リゾ-トは接客対応のレベルの高さは、中国でも知られているとおり、客もアトラクションを待つ行列が長くても整然としていてリピート率が高いものになっています。

こうした我が国に比べたら中国人のマナ-の悪さは世界中にも知れ渡っているわけですから、めざす夢の国になれるかどうかが心配されるところです。まさに中国流のディズニ-になるのは間違いありませんが、夢の国ではなく、目も当てられない恥ずべき国にならないよう祈りたいものです。