会長の”三行日記”

2011.02.01

中学生の発明 No.1947

過日のテレビで、中学生が発明した装置が東京・築地市場で使用されているのが紹介されていました。ご存知のように、この築地市場内は混雑している為、その接触事故が頻繁に起こり、少しでもそれを防ぎたいということからです。
  
この装置は馬のひづめを思わせるようなもので、音の出るものですが、当時中学生だった藤原君という子が発明しました。使用後、市場関係者での評判は上々で悪くないということです。
 
多くの人たちや車が往来する築地市場では、荷物の運搬に小型運搬自動車が使われています。そして問題となっているのはこの新型タイプで、二酸化炭素削減の為、ガソリンから電動式に変えましたが、唯一の難点はこの電動車がほとんど音がしないことです。
 
このため、歩行者が車に気がつかず、車との接触事故が頻発しているというのです。発明装置は元々低速走行で音の小さいハイブリッド車用に考えられたものです。
 
タイヤの遠心力を利用し、回転することで、中の玉が動いてカチャカチャと音が鳴り、高速回転になると、玉が外側に張りつき、音が出なくなるという仕組みです。
 
市場で使われているのは、これが少し進化して、棒のようなものをひし形のような形に直し、小型運搬車用に改良したものです。
 
また音も分かりやすく特徴的なもので、取付もタイヤにはめ込むだけという簡単なものになっています。その結果、関係者の間でも評判は良く、今までの音楽によるものより、ずっと効果的だと言われています。
 
それでも発明した当事者本人は、満足し切ってはいない様子で、テスト段階のためこの先どうなるか複雑な思いでいるようで、既にもっと先を見据えているとのことです。
 
なかなか頼もしい話ではないでしょうか。こういった若い人たちの中に、新しい物を生み出す動きがあるのは何よりも心強いことです。
 
必要は発明の母である」とも言われています。若い世代にこのような人がどんどんと出てくれば、暗いニッポン、もう少しが明るく生まれ変わることができるのではないでしょうか。