会長の”三行日記”

2011.02.02

春の訪れ No.1948

早いもので1月はもう過ぎてしまいました。厳しい大雪で日本海側は大変なことになっていますが、比較的恵まれている太平洋側では、そろそろ春の訪れを感じさせる話題が出てきています。
 
1つはプロ野球のキャンプが昨日から始まったことです。多くの球団が押し寄せるキャンプ地・沖縄では、斎藤佑ちゃん効果で大いに盛り上がっていますが、所属する日本ハムが沖縄県内に及ぼす経済効果は、何と例年の2~3倍の約15億円とも言われています。
 
たった一人の加入でこうも違うものでしょうか。凄いものです。大事に育てていきたいものです。そしてもう1つの話題は、春は選抜からと言われているとおり、選抜高校野球の出場校が決まったことです。
 
我が県でも今年は出場校が1つ決まりましたので、大会が楽しみです。そんな中、何と創部1年目で全員が1年生という、岡山代表の創志学園が選抜出場を果たしました。
 
文句なしの史上最速でのスピ-ド出場なのですが、それでは野球学校と言われる、それだけを目指して来た学校ではないかと思われがちですが、どうやらそうでもないみたいです。
 
その歴史は1884年創立と古く、ずっと女子校だった伝統校とのことです。そして2010年に普通科ができたことにより野球部を創設し、部員は中学時代無名の選手ばかりだったそうですが、猛練習に耐えた結果、昨秋の中国大会で準優勝を果たしたのです。
 
このチ-ムの監督が96年のアトランタ五輪で、女子ソフトボール日本代表のヘッドコーチを務めた長沢さんという方です。この人は2005年にも当時監督だった鹿児島の神村学園でも、やはり創部3年目で選抜準優勝という、輝かしい成績を収めています。
 
やはりそれなりの手腕を持っているものと思われます。そしてこの創志学園は学校のグランドが対角線50メートルしかない狭いグランドだと言われています。ですから野球漬けの恵まれた環境ではなく、練習環境のハンデを克服したとも言えるわけです。
 
また打撃マシンもないとのことですが、もう1校、21世紀枠で選ばれた秋田・大館鳳鳴高校と併せ、決して練習環境の善し悪しだけではないことを感じさせます。
 
創立113年目を迎える伝統校である大館鳳鳴高は、平日の練習は午後7時までで、短い時間でも練習を工夫しながら文武両道を実践してきた学校だと伝えられています。また雪の深い地域ですから、冬の間は除雪ボランティアにも励んでいる姿が評価されたと言われています。
 
こう聞くと、同じような環境にある我が母校など、練習は同じように短いかもしれませんが、グランドは広く打撃マシンもあります。それに冬の間でも雪がほとんど降らないわけですから、ずっと環境には恵まれているとも言えるのではないでしょうか。
 
こうした意味からも、母校も他山の石とはせず、創意工夫を持って躍進してもらいたいものです。またそれを願っている人たちが少ないだけに、自覚を持って是非前向きに取り組んでいってもらいたいものです。