会長の”三行日記”

2011.09.13

ちょっと良い話part82 No.2072

湯たんぽという、足元ばかりでなく心まで温まる、ちょっと良い話です。自分の両親が亡くなったりすると、どうしても親戚と言っても、だんだん縁が薄くなっていくものです。そんな絆を絶やさず、守っている話です。
 
ふるさと岩手での同級会は、実家に宿を頼んでの参加。40年ぶりの懐かしい顔もあり、話は尽きることなく、お開きは11時過ぎだった。

それでも甥夫婦は起きて待っていてくれた。遅くなったのを詫び、風呂を頂き、床に就いた。すでに部屋は温かくなっていた。スト-ブを消して床に入った足元に、ゴロリとした物が。何と湯たんぽが入っていた。

両親も亡くなって30年以上経ち、兄夫婦も3年前に相次いで亡くなり、現在は甥夫婦だけ。それなのにこんな温かい心づくしのもてなしを受けることができた。

仏間に並んでいる遺影に感謝の手を合わせ、嬉し涙が止まらない。体と心の芯まで温かくなった一泊でした。

 
実家に自身の親や兄弟がまだ存命な場合は、里帰りや所用での立ち寄りはまだしやすいものですが、このような世代が代わってくるようなケ-スになると、中には帰省しにくい場合も出てきます。
 
それだけにこうした心配りがとりわけ嬉しかったのでしょう。特に自分の親が亡くなってしまうと、その付き合いが疎遠になりがちです。
 
私もあまり言いたくないことですが、母親の兄弟である伯父や伯母の通夜・葬儀にはしっかりと参列し、お悔やみはしたつもりですが、跡取りである、同世代の従兄弟からは私の母親が亡くなっても、なしのつぶてです。
 
まあ、こんなケ-スはごく稀なケ-スでしょうが、せめて人間として顔を会わせても、まともに目を合わせることのできる付き合いはしたいものです。それだけに、ご先祖さんを敬い、せめて自分にできる限りの、縁を絶やさない、このような優しい心配りは是非していきたいものと思っています。