会長の”三行日記”

2013.03.25

大使館カジノ No.2367

朝日新聞に載っていた大使館カジノという、とんでもないことをやっている大使館員の記事を読みました。自分たちが持つ特権をいいことに、都心の雑居ビルの一室を借り受け、バカラ賭博をやっていたというのです。記事の要約は次のとおりです。

「大使館カジノ」をうたう闇カジノがあるという情報を聞きつけ、昨年8月、東京・赤坂の繁華街の外れにある雑居ビルを訪れた。エレベ-タ-の扉が5階で開くと、重々しい鉄製のドアの上に、赤を基調としたある国の国旗が掲げられていた。

ドアは中から施錠されている。情報をくれた常連客が内部に携帯電話で連絡し、一緒に入ることができた。30畳ほどの室内は、シャンデリアの下に大きなバカラ台とル-レットが2台ずつ。30代前後のス-ツ姿の日本人男性3人が、蝶ネクタイのディ-ラ-を囲んでバカラ賭博に興じていた。

素早い手つきでディ-ラ-がトランプをめくるたび、「ほら見ろ」といった歓声と深いため息が混じり合う。赤と青のチップが目の前をめまぐるしく動く。「赤は1枚1万円、青は千円です」と店の責任者が説明した。

客の一人に話しかけると、何度も来たことのある常連だという。「ここは大使館のお墨付きで治外法権。安心して遊べるよ」と男性はささやいた。警視庁に取材すると、店はすでに内偵捜査の対象になっていた。店のある5階は丸ごと、欧州のある国の大使館の1等書記官名義で、「居住用」の名目で数年前から借りられているという。

このカジノは2011年秋頃から営業していることも判ったそうです。そして警視庁の内偵捜査が進んでいた昨年の11月ごろ、カジノは突然営業をやめ、フロアの賃貸借契約も解除されたというのです。ですから実態が何も解明されないまま、捜査は幕引きせざるを得なくなったのです。

また居住用の名義にあった1等書記官は既に昨年の初めごろ、本国へ帰国したという大使館からの回答でしたが、在任中は居住先として別の住所を外務省に届けていたとのことです。こうした自国を出て職務にあたる大使や外交官には、「外交関係に関するウィ-ン条約」で外交特権が定められています。

このため身体や居住先、通信、文書などは不可侵とされ、捜査機関が逮捕したり、家宅捜索したりすることができないのです。この外交特権をいいことに、好き勝手に振舞うことができる輩が出てきてしまうのです。

過去にも駐日コ-トジボワ-ル大使館の元外交官が、同じようにビルの一室を借り、賭博店に貸して報酬を得ていたとして、逮捕された事件がありましたが、これなど珍しいケ-スで、なかなか逮捕にまでは至らないようです。

こうした治外法権を隠れ蓑に、このようなケ-スは少なくないのではないでしょうか。職権乱用での悪事には本当に腹が立つものです。何か防ぐ良い手立てはないものでしょうか。

明日26日は一日研修で会社を留守にするため、カキコミは休ませていただきます。