会長の”三行日記”

2012.10.12

大人げない国 No.2293

本当に大人げない中国にあきれ返っています。東京国際フォ-ラムで9日より開かれているIMF世界銀行総会に、中国はトップである財務相と人民銀行総裁の閣僚級2人が欠席すると伝えられています。
 
またこれに併せ、中国工商銀行、中国銀行、中国建設銀行、中国農業銀行の四大銀行も同じく関連イベントには欠席するとのことです。その理由は明らかにしませんが、尖閣諸島をめぐる日本との対立に、強硬姿勢を示したものとみられています。
 
これが世界第2位の経済大国がすることでしょうか。この総会は低迷する世界経済に各国がどのように協調し、立ち向かうかを話し合う場で、一部の国の国境問題などは棚上げにして臨まなければいけないものです。
 
中国はそうした世界経済の主役であるという責任や認識が欠けていて、国際的な協調などは軽視していると言っても仕方がないものと思われます。
 
これにより世界の主要国のみならず、新興国からも特異な国と見られ、対中ビジネスに関し慎重にならざるを得ないことから、自国にとっても決して得策とは思えません。
 
また中国国内でも必ずしも経済が順調とは言えず、そうした景気減速への世界からの懸念の声に対する意味でも、それなりの人間が出席して答える責任があるのではないでしょうか。
 
とにかくお粗末極まりない国です。今回のデモ騒動で、中国市場での日本車の売上げは失速し、トヨタは昨年比の5割、日産、ホンダは4割減と言われています。今、世界の中でもこの新車市場が15%も占めていると言われていることから、かなり深刻な問題でもあるはずです。
 
また今朝のニュ-スでは、台湾の交響楽団が中国で予定している公演に、帯同する日本人演奏者3人に入国ビザが発行されなかったと聞きました。政治とは何も関係ない芸術や文化の世界にもこの有り様です。
 
この文化に対してまでの中国当局の異常な対応に、過日、作家の村上春樹さんが投稿されていました。その主張される通りですが、残念ながら昨日のノ-ベル文学賞には一番の本命と言われたこの村上さんが選ばれず、中国人作家に決まってしまいました。
 
受賞により変にこの動きが加速されなければよいと思うのですが、天声人語にも書かれていたとおり、中国は体ばかり大きい子どもではなく、「大人の所作」をしっかりと覚えてもらいたいものです。